第157回 令和6年1月20日(参加者:11人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:松田)
SNX10-mediated degradation of LAMP2A by NSAIDs inhibits chaperone-mediated autophagy and induces hepatic lipid accumulation
Theranostics. 2022 Feb 21;12(5):2351-2369.

Drug Safety Update(亀谷)
・No.308, 309の検証

症例報告(前原)
・トレーシングレポートを活用した精神科薬物療法における薬学的介入

ヒヤリ・ハット報告(嶋本・川見)


第156回 令和5年8月19日(参加者:9人、開催地:福岡県久留米市)

論文紹介(担当:落合)
Cyclooxygenase-2 Modulates Glycosaminoglycan Production in the Skin During Salt Overload
Front Physiol. 2020 Oct 23:11:561722.
食塩を過剰に摂取した際に皮膚がどのような影響を受けるかについては詳細にはわかっていない。この論文では、高塩分がCOX-2/PGE2の経路を活性化し、これがグリコサミノグリカン(GAGs)の生産を増加させることを示した。また、COX-2を阻害することで、このGAGsの増加を抑制できることが動物実験で確認した。この研究は、高塩分摂取時の皮膚でのGAGs合成の新しい調節メカニズムを明らかした。

Drug Safety Update(前原)
No.306, 307の検証

症例報告(宮本、落合)
・パーキンソン病患者の幻覚
・フィブラート系薬剤と胆石


第155回 令和5年9月9日(参加者:8人、開催地:山口県下関市)

Drug Safety Update(後藤)
No.304, 305の検証

ヒヤリ・ハット報告(松田)

論文(前原)
Low-dose metformin targets the lysosomal AMPK pathway through PEN2
Nature. 2022 Mar;603(7899):159-165. 
メトホルミンは広く処方される抗糖尿病薬であり、抗老化や抗がん効果も報告されている。一方で、臨床用量でのメトホルミンの作用機序では、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)が主要な役割を果たしているが、メトホルミンの直接的な分子標的は未だ明らかでない。この論文では、メトホルミンがリソソームのプロトンポンプv-ATPaseを阻害し、AMPKを活性化することを明らかにした。また、このプロセスでは、メトホルミンがPEN2と結合し、v-ATPaseのサブユニットであるATP6AP1と複合体を形成することが重要であった。これは肝臓や腸でのメトホルミンの治療効果だけでなく、寿命延長効果もこの経路を介していることが実験で明らかにされた。


第154回 令和5年8月19日(参加者:9人、開催地:福岡県久留米市)

論文紹介(担当:宮本)
Bladder drug mirabegron exacerbates atherosclerosis through activation of brown fat-mediated lipolysis.
Proc Natl Acad Sci US A. 116(22) 10937-10942 (2019)
ミラベグロンは過活動膀胱症候群の治療薬として承認されたβ3 アドレナリン受容体アゴニストである。この論文では、臨床用量のミラベグロンが褐色脂肪組織(BAT)の活性化と白色脂肪組織(WAT)の褐色化を促進し、これがアテローム性動脈硬化性プラークの増加を促進することを明らかにした。実験では、動脈硬化モデルマウスにミラベグロンを投与すると、LDL コレステロールや小型 LDL コレステロール残存物の血中濃度が増加し、この増加はプラークの成長や不安定性を促進することが示された。ミラベグロンのこの効果は、熱産生による脂肪の分解メカニズムに依存していることも確認された。この研究から、ミラベグロンが心血管疾患や脳血管疾患のリスクを高める可能性があると示唆された。

Drug Safety Update(川見)
・No.302, 303の検証

症例報告(亀谷)
・パルモディア(ペマフィブラート)でLDLが上昇した例

ヒヤリ・ハット報告(前原)


第153回 令和5年6月10日(参加者:11人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:川見)
Melatonin MT2 receptor is expressed and potentiates contraction in human airway smooth muscle.
Am J Physiol Lung Cell Mol Physion 321, 991-1005 (2021)
夜間喘息とは、夜間に喘息症状が悪化する状態を指し、その際に血漿中のメラトニン濃度が高いことが知られている。この研究では、ヒトの気道平滑筋(HASM)細胞にメラトニンMT2受容体が存在し、それが気道機能を制御していることを明らかにした。メラトニンはMT2受容体を介してHASMのcAMP産生を減少させ、Ca2+の動員を増加させることで、気道平滑筋の収縮を促進させた。これらの結果は、メラトニンが夜間喘息で見られる気管支過敏性の増加の一因となりうること、そして夜間喘息の治療における新たな治療標的になりうることを示唆している。

Drug Safety Update(担当:落合)
・No.301の検証

症例報告(松田)
・乾癬治療

ヒヤリ・ハット報告(亀谷)


第152回 令和2年2月29日(参加者:10人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:嶋本)
Canagliflozin impairs blood reperfusion of ischaemic lower limb partially by inhibiting the retention and paracrine function of bone marrow derived mesenchymal stem cells.
EBioMedicine. 2020 Feb;52:102637. doi: 10.1016/j.ebiom.2020.102637. Epub 2020 Jan 22.
SGLT2阻害薬カナグリフロジン(CANA)には下肢切断リスクが報告されている。その機序について、この論文は、虚血性下肢の血流回復に重要な骨髄由来間葉系幹細胞(BM-MSC)に与えるCANAの影響を調べ考察している。CANA処理によりBM-MSCは①増殖・遊走能の低下②パラクリン機能の減衰③血管新生及び生存促進効果の消失④低酸素或いは低血清濃度環境下培養におけるアポトーシス増加を示した。これらのin vitro所見は、BM-MSCのミトコンドリア機能障害(ATP産生、酸素消費量及びグルタミン酸デヒドロゲナーゼ1(GDH1)活性の低下)によることが実証された。in vivo でもKANAは、下肢虚血モデルに対するBM-MSC投与による血流改善効果を弱めた。さらに、CANAがTCAサイクルに関与するGDH1の結合ポケットでADPの結合を競合的に阻害する可能性が示され、CANA服用による下肢切断リスクの上昇は、SGLT2阻害作用とは無関係のCANAのオフターゲット有害作用であることが示唆される。

Drug Safety Update(担当:杉山)
・No.278の検証

症例報告(松田)
・乾癬治療

ヒヤリ・ハット報告(加藤)


第151回 令和2年1月18日(参加者:13人、開催地:福岡県久留米市)

論文紹介(担当:後藤)
Bladder Drug Mirabegron Exacerbates Atherosclerosis Through Activation of Brown Fat-Mediated Lipolysis
Proc Natl Acad Sci USA,116(22),10937-10942
この論文は、過活動膀胱治療薬として用いられるβ3アゴニストのミラベグロン(ベタニス)の心(脳)血管疾患発症リスクについて述べている。臨床使用量相当のミラベグロン投与はマウスの褐色脂肪細胞の活性化と白色脂肪細胞の褐色化(ベージュ化)を誘導する。ミラベグロンを動脈硬化自然発症モデルマウス(ApoE欠損あるいはLDLR欠損)に与えると、血中LDLCとVLDLCの上昇とともにアテローム性プラークの成長と不安定化を加速させるが、これは褐色及びベージュ脂肪細胞に発現する熱産生依存性タンパクUCP1に依存することが示された。健常人では血中LDLCの上昇は、LDLRの発現上昇により解消されると考えられるが、アテローム性動脈硬化症の患者あるいは、300人に1人といわれるLDLRの遺伝子変異を持つ家族性高コレステロール血症の患者のミラベグロン服用はハイリスクである。この問題は臨床試験では明らかにされていない。

Drug Safety Update(担当:宮本)
・No.277の検証

症例報告(嶋本)
・慢性腎疾患における血管石灰化

ヒヤリ・ハット報告(落合)


第150回 令和元年10月26日(参加者:13人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:亀谷)
Activation of vitamin D receptor attenuates high glucose-induced cellular injury partially dependent on CYP 2J5 in murine renal tubule epithelial cell.
Life Sci.2109 Oct 1;234:116755
ビタミンD(VD)とVD受容体(R)は糖尿病性腎症に対して腎保護効果を示すがその正確なメカニズムは不明である。ストレプトゾシン処置糖尿病モデルマウスの野生型とVDR欠損型は両者ともCYP2J5発現が有意に低下しているが、腎臓の破壊と腎細胞死の程度はVD欠損マウスでより激しかった。マウス腎細胞に高濃度グルコース(HG)を添加したIn vitroの実験でCYP2J5発現とCYP2J5によるアラキドン酸代謝物14,15-EETの生成が強く抑制された。一方、この14,15-EETは、HGによる細胞ダメージを示すLDHの放出を有意に減少させた。さらにパリカルシトール(VDR活性化剤)は、細胞傷害を抑制し、HGにより減少したCYP2J5の発現を回復させた。このようにマウスではVDRを活性化させることで、HGによる腎細胞傷害の一部を腎臓近位尿細管上皮細胞に発現するCYP2J5に依存して軽減できることが示された。

Drug Safety Update(担当:松田)
・No.276の検証

症例報告(川見)
・動物咬傷と感染症

ヒヤリ・ハット報告(後藤)


第149回 令和元年9月7日(参加者:14人、開催地:福岡県福岡市)

論文紹介(担当:松田)
Multiscale modeling reveals inhibitory and stimulatory effects of caffeine on acetaminophen-induced toxicity in humans
CPT pharmacomerics Syst Pharmacol:2017 Feb;6(2):136-146
アセトアミノフェン(APAP)は過剰摂取により重度の肝障害を引き起こす可能性があるが、カフェイン(CAF)がヒトAPAP誘発性肝毒性に与える影響については不明である。この論文ではCAFと併用によるAPAPの薬力学応答を定量化するマルチスケール分析が示された。CAFは、併用によりAPAPの反応代謝物NAPQIの濃度を下げることにより、PKおよびPDレベルでヒトにおけるAPAP誘発肝毒性を減弱させる可能性がある。一方、CAFはFOSなどの重要な遺伝子に影響を与えることにより、APAP誘発肝毒性を増強する可能性もあり、この部分的に未解決な問題に適切に対処するにはより多くのin vitroデータが必要となる。しかしながら、この研究で提示された概念は、患者レベルでの薬物併用療法によって引き起こされるPKとPDの相互作用の理解を促進し、臨床診療における患者の安全性を改善する可能性がある。

Drug Safety Update(担当:嶋本)
・No.275の検証


第148回 平成31年7月20日(参加者:14人、開催地:福岡県久留米市)

論文紹介(担当:落合)
Statin therapy causes gut dysbiosis in mice through a PXR-dependent mechanism
Microbiome (2017)5:95

Drug Safety Update(担当:亀谷)
・No.274の検証

症例報告(担当:宮本)
・インスリンを少しずつでも打たないといけない理由〜インスインボールの形成〜

ヒヤリ・ハット報告(嶋本)
・ミスに傾向と対策


第147回 平成31年4月13日(参加者:14人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:宮本)
Aspirin binds to PPARα to stimulate hippocampal plasticity and protect memory
Proc Natl Acad Sci USA. 2018 Jul 31;115(31)E7408-E7417
学習、記憶、抗うつ反応などを形成する海馬領域のシナプス可塑性は、アルツハイマー病(AD)の進行期にはダウンレギュレートされる。この論文で、アスピリンは、核内受容体PPARαのリガンド結合領域のアミノ酸残基チロシン314と結合した後、転写因子CREBを活性化し、海馬のシナプス可塑性をアップレギュレートさせることが培養海馬神経細胞を用いて示された。また、低用量アスピリンを4週間経口投与された認知症モデルマウス(FAD5Xマウス)においてはPPARαを介して海馬領域のCREBの発現とその下流の標的遺伝子であり海馬のシナプス可塑性と神経ネットワークの形成に強く関与するBDNF(Brain-derived neurotrophic factor)の発現が上昇していた。さらに低用量アスピリン投与は、PPARαを介してFAD5Xマウスの学習、記憶、ストレス関連行動を改善させることも示された。これらのことから、アスピリンには、ADおよび他の認知症関連疾患の治療に使用される可能性が示唆される。

Drug Safety Update(担当:前原)
・No.273の検証

症例報告(担当:落合)
・トビエースによる尿閉

ヒヤリ・ハット報告(松田)
・全自動分包機による業務改善と起きうるミス


第146回 平成31年3月9日(参加者:12人、開催地:福岡県久留米市)

論文紹介(担当:川見)
Global Disruption of α2A Adrenoceptor Barely  Affects Bone Tissue but Minimizes the Detrimental Effects of Thyrotoxicosis on Cortical Bone
Front.Endocrinol.9:486.doi:10.3389/fendo.2018.00486
甲状腺ホルモン(TH)が交感神経系(SNS)と連携して骨代謝を制御するのか調べた報告である。ここでは、交感神経α2A受容体の単一遺伝子不活性化マウス(α2A-AR-/-マウス)に12週に亘り過剰の甲状腺ホルモンを投与した後、骨の微細構造および骨折に対する骨の抵抗性を調べている。その結果、甲状腺中毒を起こしたマウスでは特に大腿骨における海面骨の骨量減少に対して、これまでの報告と合わせてα2C-ARシグナル伝達が強く関与することが明らかになった。また、α2A-ARシグナルは甲状腺中毒症マウスの皮質骨の骨量減少と骨折への抵抗性の低下に寄与することが示された。これらの結果は骨代謝の制御へのTH-SNSの関与を支持し、α2A-およびα2C-ARシグナル伝達が、甲状腺中毒症に見られる骨リモデリング、構造および骨折抵抗に対する有害作用機序に重要な役割を有することを示唆する。

Drug Safety Update(担当:後藤)
・No.272の検証

症例報告(担当:亀谷)
・ジメチコンによる便秘解消例

ヒヤリ・ハット報告(前原)
・日常業務におけるミスの集計報告


第145回 平成31年1月12日(参加者:12人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:嶋本)
MiR-21 role in aspirin-dependent PPARα and multidrug resistance protein 4 upregulation
Res Pract Thromb Haemost. 2018 May 17;2(3):596-606
アスピリン治療患者に見られる高い残存血小板反応性の原因の一つとして血小板MRP4の過剰発現が考えられている。これまでに、アスピリンはPPARαを介して血小板のMRP4発現を上昇させることがわかっている。この論文では、アスピリン処置によるmiR-21(マイクロRNA)発現とMRP4-PPARα発現レベルの関係を調べている。巨核芽球細胞ではアスピリンによりmiR-21発現が減少しMRP4及びPPARαの発現が上昇する負の相関を示した。また、遺伝子導入によりmiR-21を過剰に発現するように操作した細胞では、MRP4とPPARαの発現量が減少し、これに後からアスピリンを加えても増加しなかった。アスピリン服用の健常人においてもin vitro 同様、miR-21とMRP4の血小板発現量に負の相関が見られた。このように、MRP4の過剰発現にはmiR-21発現のダウンレギュレーションが関与しており、miR-21の発現量を増加させることでアスピリンによる血小板MRP4過剰発現を阻止することが可能と考えらえる。

Drug Safety Update(担当:落合)
・No.271の検証

症例報告(担当:後藤)
・ロスバスタチンの隔日投与

ヒヤリ・ハット報告(落合、亀谷)
・喘息患者へのカルベジロール処方・日常業務におけるミスの集計報告

保健所監査報告(杦山)


第144回 平成30年10月20日(参加者:12人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:前原)
Metformin reduces liver glucose production by inhibition of fructose-1-6-bisphospthates.
Nature Medicine. Vol24 September 2018 1395-1406
メトホルミンは、主に肝臓における糖新生抑制により血糖降下作用を示すが、その詳細な作用機序は不明である。この論文では、糖新生における律速酵素であるフルクトース-1,6-ビスフォスファターゼ-1(FBP1)がメトホルミンの血糖降下作用の主要な一因として機能することを報告している。FBP1はAMPが結合するアロステリックサイトを有しAMPはFBP1を阻害する。実験は、AMPが結合できなくしたFBP1変異体をノックインしたマウス(KIマウス)を用いin vivoで行われた。KIマウスは、AMP模倣物質投与に対して血中グルコース及び乳酸濃度に変化を示さず、AMPK活性化剤やメトホルミン投与による血糖降下作用に対しても耐性を示した。さらに糖尿病KIマウスも同様に、メトホルミンの血糖降下作用に耐性を示した。著者は、メトホルミンは肝臓において穏やかなエネルギーストレスを誘発することでAMP濃度の上昇をもたらし、それがFBP1をアロステリックに阻害して糖新生を抑制させるとしている。

Drug Safety Update(担当:川見)
・No.270の検証

症例報告(担当:松田)
・透析、CKD患者における高リン血症治療薬


第143回 平成30年9月8日(参加者:15人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:後藤)
Aspirin Induces Lysosomal Biogenesis and Attenuates Amyloid Plaque Pathology in Mouse Model of Alzheumer’s Disease via PPARα.
J Neurosci. 2018 Jul 25;38(30):6682-6699
アルツハイマー型認知症(AD)の病因は未だ明らかでないが、ADの発症機序の一つに、老人斑(アミロイドβ)のクリアランスの低下が報告されている。一方、細胞のホメオスタシスの中心的役割を果たすリソソーム機能の異常は、多数のリソソーム蓄積症(リソソーム内の様々な酵素の欠損、または活性の低下により発症する一連の先天性代謝異常疾患)および神経変性疾患と関連しており、リソソームによるクリアランスを向上させることは、そのような疾患に対する魅力的な治療戦略とされる。この研究は、アスピリンがPPARα媒介性のTFEB(転写因子)のアップレギュレーションを介してリソソーム生合成を誘導し、リソソーム蓄積症治療へ応用できる可能性を実証した。また、ADモデルマウスへの低用量アスピリンの経口投与はPPARαを介して脳内アミロイドプラークを減少させた。このようにアスピリンにはAD及びリソソーム蓄積症への有用性が示唆されている。

Drug Safety Update(担当:宮本)
・No.269の検証

症例報告(担当:嶋本)
・メトホルミンによるビタミンB12欠乏


第142回 平成30年7月28日(参加者:15人、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:亀谷)
MicroRNA has-miR-370-3p suppresses the expression and induction of CYP 2D6 by facilitating mRNA degradation.
Biochem Pharmacol. 2017 Sep 15;140:139-149
薬物代謝酵素CYP2D6の発現量や酵素活性の個人差には遺伝子多型の影響は認められているが、microRNA(miRNA)の影響についてはほとんどわかっていない。この論文では、CYP2D6のmRNAと結合可能なmiRNAをスクリーニングし、その一つであるhsa-miR-370-3p(miR-370)のCYP2D6発現に与える影響を調べている。miR-370はCYP2D6mRNAの標的部位に直接結合することがRNA EMSAで確認された。また、miR-370mimicをトランスフェクションした肝細胞ではCYP2D6のmRNA及びタンパク発現量が減少した。さらに、miR-370はデキサメタゾンによるCYP2D6の発現誘導を阻害した。プロテオミクス分析等の結果と併せて、多様性を持つ多数のタンパクがmiR-370と複合体を形成しCYP2D6のmRNAとの結合を容易にし、mRNAの分解を促進させると考察している。この結果は、CYP2D6の発現制御の新たなメカニズムとしてmiRNAの関与を提案するものである。

Drug Safety Update(担当:松田)
・No.268の検証

症例報告(担当:川見)
・ウィルソン病の病態と治療法

ヒヤリ・ハット報告(担当:石井)

セミナー(担当:前原)
・連載「相互作用としくみ」血糖低下および上昇に関する相互作用に関する解説

診療報酬解説(担当:松田)


第141回 平成30年6月23日(参加者:13人、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:松田)
Selective Serotonin Reuptake Inhibitors(SSRI) Inhibit Insulin Secretion and Action in Pancreatic β Cells 
THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY VOL.288,pp5682-5682, Feburuary 22  2013 
これまでに選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)がインスリン抵抗性を引き起こす機序は明らかにされていない。この論文で、SSRIsは用量依存的に膵β細胞のインスリンシグナルカスケードを直接阻害することが示された。この阻害作用の鍵となるメディエーターであるセリン・スレオニンキナーゼGSK3βは、SSRIsにより活性化され、インスリン受容体基質(IRS-2)の機能を抑制し、グルコース刺激インスリン分泌を阻害した。また、SSRIsの一つであるセルトラリンは、Min6β細胞に加え長時間インキュベートすることにより小胞体ストレスを誘導、ストレス応答反応を活性化、さらにβ細胞のアポトーシスを誘発した。以上のことからSSRIs投与は、インスリン抵抗性を引き起こし、さらに糖尿病への移行を加速させる可能性が示唆されている。

Drug Safety Upadate(担当:嶋本)
・No.267の検証

症例報告(担当:落合)
・偽高カリウム血症と思われる症例

ヒヤリ・ハット報告(担当:宮本)


第140回 平成30年5月26日(参加者:14人、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:落合)
Intestinal microbiota metabolism of L-carnitine, a nutrient in red meat, promotes atherosclerosis
Nature Medicine  2013 May; 19(5)576-585.doi:10.1038/nm3145.

Drug Safety Upadate(担当:亀谷)
・No.266の検証

症例報告(担当:前原)
・精神科における薬局薬剤師の介入事例(薬剤の減量・変更によりジストニアが軽減した統合失調症の例)

ヒヤリ・ハット報告(担当:後藤)
・1店舗におけるヒヤリ・ハットの傾向と件数


第139回 平成30年3月31日(参加者:16名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:宮本)
Serotonin-reuptake inhibitors act centrally to cause bone loss in mice by counteracting a local anti-resorptive effect
Nature Medicine  volume22 /Number10/ October 2016

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は骨折リスクを上昇させる薬剤の1つであるが、そのメカニズムはまだ十分にわかっていない。著者らはSSRIのフルオキセチンが破骨細胞において、脳内のセロトニン非依存的に破骨細胞内Ca2+濃度の低下を起こし、転写因子のcFosやNfatc1の減少に伴い破骨細胞の分化と機能を直接阻害することを示した。しかし、フルオキセチンは時間の経過と共に脳内セロトニンシグナリング増加による、セロトニン2c受容体の脱感作を介した交感神経出力の上昇を引き起こし、骨芽細胞のRANKL(破骨細胞分化因子)産生増加から誘導された骨吸収促進と骨芽細胞増殖抑制により骨量を減少させた。非選択的β遮断薬であるプロプラノロールを併用するとフルオキセチン長期投与による骨量減少を防止したことから、著者らはSSRIによる副作用への治療戦略を示した。。

Drug Safety Upadate(担当:前原)
・No.265の検証

症例報告(担当:石井)
・慢性疼痛におけるセロクラールの適応外処方

診療報酬改訂内容の確認と把握(担当:増田、佐藤)

ヒヤリ・ハット報告(担当:松田)
・一包化への異物混入


第138回 平成30年2月24日(参加者:12名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:篠)
Differential hepatic distribution of insulin receptor substrates causes selective insulin resistance in diabetes and obesity
Nature Comunications  DOL:10.1038/ncomms129777

糖尿病患者や肥満者の肝臓は、インスリンによる糖新生抑制作用は阻害され、脂肪合成は促進されるという‘‘選択的’‘インスリン抵抗性を示す。著者らは、この‘‘選択的’‘インスリン抵抗性が肝臓の異なる部位におけるインスリン受容体基質Irs1およびIrs2の発現の差により生じる可能性を示した。肥満マウスのPP部位 (肝臓を2つに分けた場合の糖新生を行う部位)ではIrs1/2を介するインスリンシグナル伝達は阻害され、PV部位 (肝臓の脂肪合成行う部位)では促進された。また、高インスリン血症はPP、PV両部位のIrs2発現をダウンレギュレートさせたが、主な発現部位がPV部位であるIrs1発現には影響を与えなかった。肝臓のインスリンシグナル伝達と糖/脂質代謝の調節不全を引き起こす‘‘選択的’‘インスリン抵抗性について分子レベルで明らかにすることが、インスリン抵抗性や2型糖尿病の病因や治療のより良い理解を促すとしている。

Drug Safety Upadate(担当:石井)
・No.264の検証

症例報告(担当:宮本)
・ステロイド白内障にカリーユニ点眼液は効くのか?

ディスカッション(担当:前原)
・インスリン分泌が関与する相互作用

ヒヤリ・ハット報告(担当:嶋本)


第137回 平成30年1月13日(参加者:15名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:川見)
Clopidogrel but Not Prasugrel Significantly Inhibits the CYP2C8-Mediated Metabolism of Montelukast in Humans
CLINICAL PHARMACOLOGY & THERAPEUTIC VOLUME00 NUMBER 00 MONTH 2017
(内容)
汎用されている2つの抗血小板薬、クロピドグレルとプラスグレルのモンテルカストの代謝に与える影響を健常人で調査し、あわせてモンテルカストのCYP2C8のプローブ基質としての有用性を検討している。その結果、クロピドグレルはモンテルカストのAUCを2倍にし、プラスグレルはモンテルカストの代謝にほとんど影響を与えなかった。PBPKモデルを用いた長期投与のシュミレーションにおいても、クロピドグレルはモンテルカストの濃度をほぼ2倍にした。この結果は、CYP2C8の基質となる薬剤を服用中の患者に対して新たに抗血小板療法を施す際に非常に重要になる。なお、モンテルカストの代謝過程は複雑であり、未知の肝トランスポーターの関与の可能性も報告されておりin vivo におけるCYP2C8のプローブ基質として用いるには十分ではないとしている。

Drug Safety Upadate(担当:落合)
・No.263の検証

症例報告(担当:亀谷)

ディスカッション(担当:前原)
インスリン分泌が関与する相互作用

セミナー(担当:松田)
BCRPが関与する相互作用

ヒヤリ・ハット報告(担当:前原)


第136回 平成29年12月16日(参加者:17名、開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:嶋本)
Dipeptidly peptidase-4 independent cardiac dysfunction links saxagliptin to heart failure
Biochemical Pharmacology 145(2017) 64-80
(内容)
SAVOR-TIMI53試験でサキサグリプチンは2型糖尿病患者の心不全による入院を増加させた。その機序としてこの論文では、DPP4が存在しない心筋細胞内でサキサグリプチンがCa2+/カルモジュリン依存性蛋白キナーゼII(CaMKII)を介するホスホランバン(PLB)のリン酸化を阻害し、心筋小胞体Ca2+-ATPase(SERCA2a)による心筋小胞体へのCa2+の再取り込みを阻害することをin vitroにおいて示した。このため心筋小胞体内のCa2+量の減少し、続いてCaトランジエントが低下し拡張期のCa2+の過負荷から心拡張不全が起こると推測している。これにはサキサグリプチンによるNa+/ Ca2+Exchanger(NCX)を介する細胞質からのCa2+放出抑制やプロテインキナーゼC(PKC)阻害によるQT延長作用も関与するとしている。またサキサグリプチンには既存の心筋障害を悪化させる有害作用も示された。今後、糖尿病誘発心不全モデルなどを用いたin vivo長期のサキサグリプチンの心機能に対する効果の検討が求められる。

Drug Safety Update(担当:篠)
・No.262の検証

症例報告(担当:後藤)
外用薬の混合について

ヒヤリ・ハット報告(担当:川見)

健康運動事業部成果報告(担当:竹村)

ディスカッション(担当:前原)
血糖値に影響を及ぼす薬剤のまとめ


第135回 平成29年10月28日(参加者:10名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:石井)
Aspirin and Probenecid Inhibit Organic Anion Transporter 3-Mediated Renal Uptake of Cilostazol and Probenecid Induces Metabolism of Cilostazol in Rat 
Drug Metabolism AND Disposition 42:996-1007 June 2014

Drug Safety Upadate(担当:川見)
・No.261の検証

症例報告(担当:篠)
・薬疹


第134回 平成29年9月30日(参加者:13名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:前原)
Reactive oxygen species derived from xanthine oxidase interrupt dimerization of breast cancer resistance protein, resulting in suppression of uric acid excretion to the intestinal lumen 
Biochemical Pharmacology 97(2015) 89-98
(内容) 
高尿酸血症/痛風の有病率が高齢になるほど高くなる原因はわかっていない。論文で、中年ラット回腸部位では若年ラットと比べてキサンチンオキシダーゼ(XO)活性が上昇していることが示された。続けて、XO由来の活性酸素が尿酸排泄のトランスポーターであるBCRPのホモ二量体(活性体と考えられる)発現に与える影響を調べている。その中で、イノシンを含む餌を与えられたラットでは上部消化管及び腎でのXO活性が上昇し、回腸部位からの尿酸の排泄は抑制された。これには回腸部位のBCRPホモ二量体発現量の低下を伴っていた。これらの結果は、ヒトにおいても加齢に伴いXO由来の活性酸素産生が亢進し、そのため消化管腔への尿酸排泄が阻害されることを示唆し、加齢と高尿酸血症/痛風発症との関係に新たな見識を与えるものである。

Drug Safety Upadate(担当:宮本)
・No.260の検証

症例報告(担当:川見)
・糖尿病と突発性難聴

ヒヤリ・ハット(担当:篠、川見)
・日常業務におけるヒヤリハットの傾向(篠)
・心不全患者に対するカルベジロールの過剰投与(川見)


第133回 平成29年7月29日(参加者:13名、 開催地:山口県下関市)

論文紹介(担当:後藤)

Identification of Febuxostat as a New Strong ABCG2 Inhibitor: Potential Applications and Risks in Clinical Situation 
frontiers in Pharmacology December 2016 Volume 7 Article 518
(内容)
ABCG2(BCRP)は、重要なトランスポーターでありながら、臨床試験に使用可能な阻害剤がない。そこでこの論文では、ABCG2の尿酸排出機能に着目し、ヒト血清尿酸に影響を与える薬物の中からABCG2の阻害薬となりうる薬物を探している。その結果、in vitroで最も強いABCG2阻害効果を示したのはフェブキソスタットである。フェブキソスタットはマウスabcg2基質薬スルファサラジンの消化管吸収を促進させることがin vivoでも示された。一方、abcg2KOマウスを用いた同実験でフェブキソスタットによるスルファサラジンの吸収促進は認められなかった。これらの結果から、フェブキソスタットには臨床試験に使用可能なABCG2の阻害剤としてだけでなくABCG2基質薬物のブースター治療への応用も期待されている。一方で、フェブキソスタットとABCG2基質薬物との間に薬物相互作用による副作用リスクも潜在する。

Drug Safety Upadate(担当:後藤)
・No.259の検証

症例報告(担当:川崎)
・医薬品添加物として含まれるリンを考慮すべき患者

ヒヤリ・ハット(担当:石井)
・サラゾスルファピリジン錠とサラゾスルファピリジン腸溶


第132回 平成29年6月10日(参加者:16名、 開催地:山口県下関市)

特別講演(日経DI記者:河野紀子氏)
・記者体験談話 〜優れたビジネスリーダーとは〜

論文紹介(担当:亀谷)
Metformin sensitives sorafenib to inhibit postoperative recurrence and metastasis of hepatocellular carcinoma in orthotopic mouse models 
 Journal ogf Hematology & Oncology(2016)9-20
<内容>
ソラフェニブは進行性肝癌の標準的治療薬とされるが、服用患者の多くに耐性獲得による病状の増悪が見られ、耐性克服が解決すべき問題となっている。
この論文でソラフェニブは、in vitro低酸素条件下、糖尿病治療薬メトホルミンとの併用によりヒト肝癌細胞における低酸素誘導性因子HIF-2αの発現を著しく抑制した。同時に抗腫瘍因子TIP30の発現を上昇させ、肝癌細胞のアポトーシスの促進及び癌の転移を抑制した。マウスを用いて外科的手術後の肝癌の再発・転移を調べたin vivo試験では、ソラフェニブとメトホルミンの併用投与群のみに肝癌の再発及び転移の両方について有意な抑制効果が示された。
このようにソラフェニブに糖尿病治療薬メトホルミンを併用することには、肝癌細胞のソラフェニブに対する感受性を回復させ、癌の再発及び転移を抑制させる可能性が示唆されている。

Drug Safety Upadate(担当:後藤)
・No.258の検証

症例報告(担当:松田)
・H2ブロッカーの適応外処方について

ヒヤリ・ハット(担当:川崎)
・ヨード造影剤の使用に当たって注意が必要な薬剤


第131回 平成29年5月20日(参加者:14名)

論文紹介(担当:杉岡)
GPR119: a promising target for nonalcoholic fatty liver disease
The FASEB Journal
<内容>
G蛋白質共役型受容体119(GPR119)は、主に膵島や腸内分泌細胞に発現しており2型糖尿病の治療標的分子として注目されている。この論文は、2型糖尿病を含むメタボリックシンドロームと関連の深い非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に対するGPR119活性化の影響について調べている。その中で、GPR119がヒト及びマウス肝細胞にも発現していること、また、GPR119のリガンドは肝細胞でAMPKを活性化し、続いて起こる転写因子SREBP-1のリン酸化(不活化)を介して脂肪合成を抑制することが示された。in vivoでは高脂肪食摂取WTマウスの脂質代謝をGPR119リガンド投与が改善させる一方で、GPR119KOマウスでは改善が見られないことが示された。これらのことから肝のGPR119がNAFLDにおける有望な治療標的分子となることを提案している。

Drug Safety Upadate(担当:松田)
・No.257の検証

症例報告(担当:落合、杉岡)
・H2ブロッカーからPPIへの不適切な処方変更例
・前頭側頭型認知症とガランタミン


第130回 平成29年4月15日(参加者:15名)

論文紹介(担当:松田)
・CNS Neuroscience & Therapeutics 20 2014 147-153
・Nature Scientific Report 29 June 2015
・Adv Ther.2016 Mar 33 320-44
<内容>
ニコランジルによる潰瘍発症メカニズムについて

Drug Safety Upadate(担当:亀谷)
・No.256の検証

症例報告(担当:嶋本)
・抗がん剤による吐き気、悪心

ヒヤリ・ハット報告(担当:後藤)


第129回 平成29年3月25日(参加者:13名)

論文紹介(担当:田上)
Glicuronidation Converts Clopidogrel to a Strong Time-Dependent Inhibitor of CYP2C8: A PhaseⅡ Meatabolite as a Peroetrator of Drig-Drug Interactions    
Clin Pharmacl Ther. 2014 Oct;96(4)498-507
<内容>クロピドグレルを併用しているセリバスタチン服用患者に横紋筋融解症のリスクが高いことが明らかになっており、この論文ではその機序を明らかにしている。健常人を用いたin vivo実験で、CYP2C8の基質であるレパグリニドの血中濃度はクロピドグレル投与により3.9〜5.1倍上昇した。これについて、主にクロピドグレルのグルクロン酸抱合代謝物であるクロピドグレルアシルβ−D−グルクロニドによるCYP2C8の時間依存的な阻害が関与することがin vitro実験から示された。これらの結果から、著者らは、クロピドグレルは強力なCYP2C8の阻害剤であり、CYP2C8の基質となる医薬品との併用には注意が必要であることを示した。さらには、薬物相互作用を引き起こす原因としてグルクロン酸抱合代謝物を考慮することの重要性を強調している。

Drug Safety Upadate(担当:後藤)
・No.255の検証

症例報告(担当:前原)
・リスペリドン、エビリファイの適応症(統合失調症以外)

ヒヤリ・ハット報告(担当:松田)
・一般名処方受付時に注意すべきこと


第128回 平成29年2月18日(参加者:11名)

論文紹介(担当:落合)
Hyperuricemia influences tryptophan metabolism via inhibition of multidrug resistance protein 4 (MRP4) and breast cencer resistanceprotein (BCRP)    
Biochimica Biophysica Acta (2013)1715-1722
<内容>
 高尿酸血症はCKDを含む様々な疾患に関与するが、そのメカニズムはまだ十分にわかっていない。この論文は、高尿酸血症によるトリプトファン代謝障害とそこに見られるトランスポーターの関与について報告している。In vitroで尿酸は、臨床に関連する濃度においてMRP4だけでなくBCRPも阻害することが明らかになった。さらにトリプトファン代謝物のキヌレン酸がMRP4及びBCRPの基質であることも新たに示された。In vivoではMRP4及びBCRPのそれぞれのKOマウスの血中キヌレン酸濃度が、野生型マウスに比べて上昇を示した。また、高尿酸血症モデルマウスではキヌレン酸の前駆物質キヌレニンの血中濃度が1.5倍となった。血清尿酸上昇によりMRP4とBCRPが阻害されるとキヌレン酸など潜在的に毒性を有する基質物質の排出が阻害され残留するためにCKDの進行が助長されると著者らは考えている。

Drug Safety Upadate(担当:前原)
・No.254の検証

症例報告(担当:石井)
・ドライマウスの病態と処方

ヒヤリ・ハット報告(担当:田上)

セミナー(担当:松田)
NSAIDsに起因する小腸粘膜障害と相互作用


第127回 平成29年1月21日(参加者:15名)

論文紹介(担当:嶋本)

Simvastatin Impairs Insulin Secretion by Multiple Mechanisms in MIN6 Cells  
PLOS One,2015:11;e0142902
<内容>
近年スタチン系による2型糖尿病の発症リスクが提唱されている。しかし、インスリン分泌におけるスタチン誘発性障害を説明する機序はほとんど知られないままである。マウスの膵β細胞を用いたこの論文では、シンバスタチンが、すでに報告のある電位依存性Ca2+チャネル及びATP感受性K+チャネル開口阻害を介したインスリン分泌抑制に加えて、ムスカリン受容体及びGPR40受容体アゴニストによるインスリン分泌を抑制することが示された。一方で、シンバスタチンによるインスリン分泌抑制は、GPR119及びGLP-1受容体刺激あるいは細胞内cAMPの増加により部分的に回復した。今回の結果からは、シンバスタチン治療を受けている2型糖尿病患者の糖尿病治療薬として、SU剤よりもGPR119及びGLP-1受容体アゴニストがより効果的と考えられる。

Drug Safety Upadate(担当:川崎)
・No.253の検証

症例報告(担当:宮本)

・「涙が出ない」に麦門冬湯

ヒヤリ・ハット報告(担当:落合)


第126回 平成28年11月19日(参加者:11名)

論文紹介(担当:石井)
Increased Melatonin Signaling Is a Risk Factor for Type 2 Diabetes  
Cell Metabolism 23, 1067-1077, June 14 2016
<内容>
膵臓におけるメラトニンシグナルは、インスリン分泌に関係している。松果体で産生されるメラトニンは、Giタンパク共役型受容体であるメラトニン受容体を介して、アデニル酸シクラーゼを不活化する。結果、cAMP産生が低下し、インスリン分泌は低下する。メラトニン受容体のうち、MTNR1Bは遺伝子変異を起こすと(Gキャリアー)アップレギュレーションされ、このシグナル伝達を強化する。メラトニンシグナルは夜間活性化されるため、不眠目的にメラトニンを摂取する方においては、Gキャリアーであるか否かで糖尿病リスクに影響する可能性がある。糖尿病は様々な遺伝子多型が関連していることが示唆されており、なかでもメラトニン受容体の遺伝子多型には留意が必要である。

Drug Safety Upadate(担当:嶋本)
・No.251,252の検証

症例報告(担当:田上)
・ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬の重複投与

ヒヤリ・ハット報告(担当:亀谷)

セミナー(担当:嶋本、前原)
・レニン・アンジオテンシン系阻害薬が関与する相互作用(嶋本)
・薬剤性QT延長の発現機序と薬力学的相互作用(前原)


第125回 平成28年10月8日(参加者:14名)

論文紹介(担当:前原)
The Na+/Glucose Cotransporter Inhibitor Canagliflozin Activates AMPK by Inhibiting Mitochondrial Function and Increasing Cellular AMP Levels  
Diabetes Volume 65, September 2016
<内容>
SGLT2阻害剤カナグリフロジンは、HEK細胞においてミトコンドリア電子伝達系酵素複合体のComplex1を阻害することにより細胞内AMP(ADP)濃度を上昇させAMPKを活性化させた。他のSGLT2阻害剤と異なりカナグリフロジンは、臨床使用で到達可能な濃度においてこれを示した。In vivoでもカナグリフロジンを経口投与したマウスの肝臓ではAMPKが活性化された。一方で、カナグリフロジンは、SGLT2やAMPKが関与しない糖の細胞内取り込み阻害を示した。さらに、メトホルミンと同様のacetyl-CoAカルボキシラーゼのリン酸化を要する脂肪合成の阻害も示した。これらの結果は、SGLT2阻害剤の中でカナグリフロジンによる治療だけに潜在する付加的利益を示唆するものである。

Drug Safety Upadate(担当:石井)
No.250の検証

症例報告(担当:亀谷)
尋常性痤瘡の新しい治療薬


第124回 平成28年8月27日(参加者:13名)

論文紹介(担当:後藤)
Sodiumu Intake Regulates Glucose Homeostasis through the PPARδ/Adiponectin-Mediated SGLT2 Pathway 
Cell Metabolism 23,699-711,April 12 (2016)
<内容>
糖尿病患者の高血圧管理は、心血管疾患による死亡率を低下させるために重要であり、焦点となるNaに対しては多くのガイドラインで2型糖尿病患者の塩分摂取の制限を勧めている。しかしながら、糖尿病患者に塩分摂取制限をすることで心血管疾患の死亡率が逆に上昇するという報告もあり議論の余地が残っている。この論文でこれまで不明であった脂肪組織のPPARδの活性化によるNa利尿の役割がマウスで明らかにされた。Na利尿にはアディポネクチンを介する腎のSGLT2発現阻害が関与しており、塩分摂取に応じて適切なNa代謝を維持するこの機序は、コントロール不良の糖尿病では損なわれていた。今回の発見は、Na及びグルコースの恒常性維持のためのPPARδ/アディポネクチン/SGLT2経路の役割を知る手がかりを与えるものであり、アディポネクチンの生成を促すPPARδの活性化は、高塩分摂取状態の高血圧併発糖尿病患者に対する有望なツールとなるかもしれない。

Drug Safety Upadate(担当:宮本)
No.248, 249の検証

介護保険サービスについて(担当:和田)


第123回 平成28年7月9日(参加者:17名)

論文紹介(担当:亀谷)
Molecular hydrogen regulates gene expression by modifying the free radical chain reaction-dependent generation of oxidized phospholipid mediators
SCIENTIFIC REPORTS (2015)
<内容>
多くの研究によって水素分子には、潜在的な治療薬や予防薬としての可能性が示されている。水素分子は抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗アポトーシス作用、抗酸化作用等報告されているが、これら複数の機能を発現する分子メカニズムを理解するためには、シグナル伝達や遺伝子発現の制御における主要標的を特定することが必要となる。この論文では、培養細胞を用いて脂質フリーラジカル連鎖反応における水素分子の役割を調べている。その結果、1つのメカニズムとして脂質に蓄積した水素分子は、脂質フリーラジカル連鎖反応に介入し、その結果生じる過酸化リン脂質がメディエーターとなりCa2+シグナル伝達のアンタゴニストとして作用することで転写因子NFATの活性を低下させ遺伝子発現を制御することを筆者らは提唱している。

Drug Safety Upadate(担当:松田)
No.245, 246の検証

症例報告(担当:川崎)
月経とトランサミン

ヒヤリ・ハット報告(担当:杉岡)


第122回 平成28年6月18日(参加者:18名)

相互作用としくみ出版記念講演1
演題:「最近のTopics」
講演者:日経ドラッグインフォメーション記者 内海真紀様

相互作用と仕組み出版記念講演2
演題:「構造式と薬理作用 グリニド薬のゆくえ」
講演者:アップル薬局 山本雄一郎様

論文紹介(担当:杉岡)
Polydatin ameliorates lipid and glucose metabolism in type 2 diabetes mellitus by downregulationg proprotein convertase subtilisin/kexin type 9(PCSK9)
Cardiovasc Diabetol (2016)15:19
<内容>
 ポリダチンというレスベラトロール配糖体による脂質及び糖代謝改善メカニズムについての報告である。ポリダチンは、インスリン抵抗性HepG2細胞を用いたin vitroの実験において、低比重リポタンパク受容体(LDLR)分解促進タンパク質PCSK9の発現を抑制し、LDLR及びグルコキナーゼ(GCK)の発現を増大させた。同時にPCSK9-LDLR複合体生成を阻害した。さらに、2型糖尿病モデルマウスを用いたin vivo実験でも同様に、ポリダチンは肝PCSK9発現(mRNA、タンパク)を抑制する一方で肝LDLR及びGCK 発現量を増大させている。ポリダチンは血中PCSK9濃度に影響を与えないことから、肝臓でのPCSK9発現を抑えPCSK9-LDLR複合体生成を抑制させることでLDLRの再利用を促し、それによりインスリン抵抗性を改善し2型糖尿病における脂質及び糖代謝を改善させているというメカニズムを著者らは推測している。


121回 平成28年4月23日(参加者:13名)

論文紹介(担当:松田)
Thiazolidines Enhance Sodium-Coupled Bicarbonate Absorption from Renal Proximal Tubules via PPARγ-Dependent Nongenomics Signaling
Cell Metabolism 13, 550-561, May 4 ,2011
<論文内容>
2型糖尿病治療に用いられるチアゾリジン誘導体(TZDs)の副作用に浮腫(循環血漿量の増加)がある。これまでTZDsで浮腫が起こる機序として、遠位尿細管での核内転写因子PPARγの活性化による尿細管腔側Na+チャネル(ENaC)の発現増大が考えられていた。この論文は、TZDsが近位尿細管にも作用しNa+/H+交換輸送体(NHE3)及びNa+/HCO3-共輸送体(NBCe1)を活性化させることで浮腫を誘発させることを示した。その機序はPPARγ-Src-EGFR-ERK系の活性化であるが、遠位尿細管における機序と大きく異なるのは、この経路では遺伝子転写調節を介さないことである。

Drug Safety Updateの検証(担当:亀谷)
No.247

症例報告(担当:後藤)
腎機能低下患者におけるベザフィブラートの投与

セミナー(担当:嶋本)
カフェインが関係する相互作用


第120回 平成28年3月26日(参加者:16名)

論文紹介(担当:田上)
Diabetes mellitus as compelling indication for use of renin angiotensin system blockers: systemic review and meta-analysis of randomized trials
BMJ 2016;352:i438
<論文内容>
これまでプラセボを比較対照とした臨床試験結果をもとに、レニン-アンジオテンシン(RA)系阻害薬が様々なガイドラインにおける糖尿病患者に対する降圧薬の第一選択薬とされてきた。一方で、最近になり他の降圧薬と比較してRA系阻害薬が心血管リスクを減少させないという臨床試験結果が報告され議論となっている。そのような中でこの論文は、糖尿病患者に投与後の予後を他の降圧薬(チアジド系利尿薬、Ca拮抗薬、β遮断薬)と比較した19の臨床試験データをメタ解析し、RA系阻害薬の効果に優位性があるのか調べている。結果として、RA系阻害薬は、他の降圧薬と比較して糖尿病合併高血圧症患者の心血管及び腎のハードエンドポイントに対するリスクを減少させないことが示された。

セミナー(担当:増田)
平成28年度診療報酬改定について


第119回 平成28年2月13日(参加者:11名)

論文紹介(担当:落合)
Proton pump inhibitors alter the composition of gut microbiota
Gut 2015;0:1-8
<論文内容>
PPIは、副作用が少ない医薬品との認識で正解で広く使われている薬剤である。近年、PPIと腸内菌叢への影響に対する報告もあり、大規模集団にて検証を行った。TwinsUKコホート1827人と介入試験の未発表データの再解析の結果、PPIは腸内細菌叢の多様性に影響を与えることが確認され、特にラクトバチルス目、レンサ球菌科に対して影響を与えることが確認された。腸内細菌の変化の中には、口腔、上部消化管、皮膚常在菌の増殖もみられた。PPIによる感染症の増加も報告されていることから、PPIの過剰な使用は注意すべきであり、PPIの腸内細菌叢への影響については、さらなる検証が必要である。

Drug Safety Update(担当:後藤)
No.243, 244の検証・解説

症例報告(担当:松田)
嗄声の原因とメカニズム

ヒヤリ・ハット報告(担当:川崎)

セミナー(担当:増田)
診療報酬改定について


第118回 平成28年1月16日(参加者:13名)

論文紹介(担当:嶋本)
A Randomized Trial of Intensive versus Standard Blood-Pressure Control
N Eng J Med 2015; 373:2103-2116
<論文内容>
非糖尿病患者における心血管リスク、死亡リスクを低下させる最適な目標収縮期血圧はまだ明らかでない。今回の試験では、心血管リスクが高い非糖尿病の収縮期血圧が130mmHgもしくはそれよりも高い9361人の患者をランダム化し、目標収縮期血圧が120mmHg未満の厳格治療群と目標収縮期血圧が140mmHg未満の標準治療群に割り当て、一次複合アウトカムを心筋梗塞、急性冠動脈疾患、脳卒中、心不全、心血管死として試験を行った。結果として、心血管リスクの高い非糖尿病者において、目標収縮期血圧120mmHg未満での厳格治療群は、140mmHg未満の標準治療群に比べ、致死的・非致死的主要心血管イベントおよび全死亡の発生率が有意に低かったが、一部の有害事象(低血圧、失神、電解質異常、急性腎臓損傷、急性腎不全)の発生率が有意に高かった。

Drug Safety Update(担当:田上)
No.241, 242の検証・解説

症例報告(担当:落合)
アルドステロン受容体拮抗剤による女性化乳房

ヒヤリ・ハット報告(担当:前原)

セミナー(担当:前原)
カルボキシエステラーゼが関与する相互作用


第117回 平成27年10月17日(参加者:11名)

論文紹介(担当:石井)
Mechanisms underlying adverse effects of HDL on eNOS-activating pathways in patients with coronary artery disease The journal of Clinical Investigation Volume 121 Number 7 July 2011
<論文内容>
HDL上昇はアテローム保護効果を発揮すると考えられており、心血管病の治療や予防になると考えられてきた。しかし、実際のところ、HDLを上昇させるCETP阻害薬においては、心血管系イベント発生を軽減することはできず、むしろ発生率・死亡率までも増加する結果となった。このメカニズムを、健常人HDLと冠動脈疾患(CAD)・急性冠症候群(ACS)のHDLを用いて調査した。CAD・ACSHDL中に存在するPON1は、酸化ストレスを受けることにより活性が低下し、酸化脂質(MDAなど)形成を増加させる。酸化脂質のたくさん結合したHDLは、酸化型LDL受容体(LOX-1)に結合し、PKCβⅡを活性化させる。PKCβⅡの活性化により、eNOSの活性は阻害されNO産生が抑制される。このことから、内皮抗炎症効果や内皮修復機能効果が失われることが分かった。

Drug Safety Update(担当:杉岡)No.239, 240の検証・解説

症例報告(担当:杉岡)食道カンジダ症の処方検討

ヒヤリ・ハット報告(担当:松田)


第116回 平成27年9月5日(参加者:11名)

論文紹介(担当:前原)Metformin activates a duodenal Ampk-dependent pathway to lower hepatic glucose production in rats.nature medicine 2015
<論文内容>
メトホルミンによる肝臓の糖新生抑制効果は、当初より肝臓のAMPKに依存することが想定されてきたが、その後の複数の研究により疑問がもたれている。この論文において、インスリン抵抗性モデルラットの十二指腸内へのメトホルミン投与は、十二指腸粘膜のAMPKを活性化し、肝における糖新生を抑制した。この糖新生抑制効果は、十二指腸のAMPKを阻害することで消失した。また、メトホルミンによる肝臓の糖新生抑制には十二指腸AMPK/GLP-1R/Pkaのシグナル経路と消化管-脳-肝臓の神経経路が必須であった。メトホルミンは、肥満及び2型糖尿病モデルラット糖新生も同様に抑制した。このように、メトホルミンの肝における糖新生及び血中グルコース濃度上昇の抑制機序に、これまで評価されなかった十二指腸粘膜のAMPKの関与を示している。

Drug Safety Update(担当:落合)No.237の検証・解説

症例報告(担当:嶋本)バラシクロビル投与による精神神経障害

ヒヤリ・ハット報告(担当:田上)


第115回 平成27年8月1日(参加者:9名)

論文紹介(担当:後藤)
Indigenous Bacteria from the Gut MicrobiotaRegulate Host Serotonin Biosynthesis.
Cell 2015
<論文内容>
全身のセロトニン(5-HT)の90%以上は腸管で産生されるが、それを調節するメカニズムは不明である。この論文で、マウス及びヒトの腸内細菌叢に常在するクロストリジウム属の芽胞形成細菌(SP)が、5-HTの供給源である大腸のクロム親和性細胞(ECs)における5-HT合成を調節するということが示された。また、SPを無菌マウス大腸内に移植することで低下していた消化管運動及び血小板凝集作用が改善した。さらに、ECs培養液中で5-HT濃度を上昇させるSPの代謝物も同定され、SP代謝物を無菌マウス大腸内に投与するin vivo試験においても大腸及び血中5-HT濃度は上昇した。このようにSPが5-HT合成を制御する腸内細菌叢の鍵となる存在であり、5-HT関連の疾患は腸内細菌叢を変化させることにより改善できるかもしれない。

Drug Safety Update(担当:落合)
No.238の検証・解説

症例報告(担当:前原)
双極性障害患者のカフェイン摂取

ヒヤリ・ハット報告(担当:落合)


第114回 平成27年6月13日(参加者:11名)

論文紹介(担当:亀谷)
Elevated 14,15-epoxyeicosatrienoic acid by increasing of cytochrome P450 2C8, 2C9 and 2J2 and decreasing of solble epoxide hydrolase associated with aggressiveness of human breast cancer. BMC Cancer 2014, 14:841
<論文内容>
アラキドン酸からCYPにより生成され、sEH(可溶性エポキシドヒドロラーゼ)により代謝されるEETs(エポキシエイコサトリエン酸)は、様々な癌の発症に関与する。しかしながら、これまで乳癌におけるEETsの組織分布及びCYP、sEHの役割は不明であった。この論文は、乳癌患者の癌組織では非癌組織に比べ14,15-EET濃度が2.5倍高く、CYP発現は増加し、逆にsEH発現は減少することを明らかにした。また、CYP2C8及び2C9発現量は乳癌増殖マーカーKi67と、CYP2J2は組織学的悪性度及び腫瘍サイズとそれぞれ正に相関した。一方、sEH発現量は、腫瘍サイズ、エストロゲン受容体発現量及びKi67と負に相関した。さらに、CYPをノックダウンあるいは、sEHを過剰発現させたヒト乳腺癌由来細胞では細胞の増殖と遊走が抑制された。

Drug Safety Update(担当:前原)
No.235, 236の検証・解説

症例報告(担当:石井)
双極性障害患者のカフェイン摂取

ヒヤリ・ハット報告(担当:嶋本)

セミナー(担当:前原)
アンカートランスポーターMATEが関与する相互作用


第113回 平成27年5月23日(参加者:10名)
論文紹介(担当:松田)
Activation of AMPK 2 in adipocytes is essential for nicotine-induced insulin resistance in vivo. 
NATURE MEDICINE VOLUME21 NUMBER 4 APRIL 2015
<論文内容>
喫煙あるいはニコチン代替療法によるニコチン摂取は、体重を減少させるにもかかわらずインスリン抵抗性を引き起こすことが知られる。この機序の詳細は不明であったが、今回の論文により①ニコチンが脂肪細胞に存在するAMPKα2を活性化、②MAPK経路を介してインスリンシグナルが抑制され脂肪分解促進、そのため体重減少、一方で③血中遊離脂肪酸濃度上昇、④肝や骨格筋などでのインスリン抵抗性の誘発という機序がマウスのin vivo実験で初めて明らかになった。また、脂肪分解抑制剤(acipimox)はこれらのニコチンの作用を阻害したことから、インスリン抵抗性を示す喫煙あるいはニコチン代替療法患者の治療薬として有用ではないかと筆者らは推測している。

Drug Safety Update(担当:嶋本)No.233, 234の検証・解説

症例報告(担当:田上)前立腺患者に対する抗コリン作用をもつ薬剤の投与

ヒヤリ・ハット報告(担当:亀谷)


第112回 平成27年4月4日(参加者:10名)
論文紹介(担当:杉岡)
Enhanced Inhibition of ERK Signaling by a Novel Allosteric MEK Inhibitor, CH5126766, That Suppreses Feedback Reactivation of RAF activity. 
Cancer Res.2013 Juky 1;73(13):4050-4060. 
<論文内容>
RAS/RAF/MEK/ERKは、古典的なRAS/MAPKカスケードであり、主に増殖因子による刺激を核に伝え、細胞の増殖・分化・生死に関わる。これまでにMEKを阻害してもERKに依存したRAFに対するフィードバック阻害効果が弱まることで十分な抗腫瘍効果が期待できないことが示唆されており、ERKシグナルに依存するBRAF変異(悪性黒色腫(メラノーマ)の40%以上にBRAF変異あり)及びRAS変異腫瘍に対しては、ERKシグナルをほぼ完全に阻害できる薬剤が必要とされている。CH5126766は、MEKのアロステリック部位に結合してERKのリン酸化を阻害する一方でMEK-RAF結合を強化することでRAFによるMEKのリン酸化も同時に阻害する、いわばRAF/MEKデュアルキナーゼ阻害作用を有するユニークな新規化合物である。

Drug Safety Update(担当:石井)
No.231, 232の検証・解説

症例報告(担当:亀谷)
嗅覚障害

Q&A報告(担当:石井)


第111回 平成27年2月14日(参加者:17名)
論文紹介(担当:田上)
A Gpr120-selective agonist improves insuline resistance and chronic inflamation in obese mice. 
Nat Med. 2014 Aug;20(8):942-7 
<論文内容>
魚油に含まれるω3-不飽和脂肪酸はG蛋白質共役型受容体Gpr120を介して抗炎症作用、血漿TG低下作用、アテローム性動脈硬化症の進行抑制作用、インスリン抵抗性改善作用などを示すことが報告されている。そのためGpr120は治療ターゲットとして注目されているものの、これらの効果を得るために必要とされる魚油の量は非常に多く、摂取するには現実的でないため、経口摂取可能な分子量の小さいGpr120アゴニストが望まれている。そこで、この論文ではGpr120の小分子量アゴニストcpdAを新たに用いてマウスによるin vitro及びin vivo実験を行っている。cpdAは、選択的かつ強力なGpr120アゴニストであり、in vivoで肥満マウスのインスリン抵抗性を改善し、DHAと同等の抗炎症作用を示した。結論としてGpr120アゴニストが将来的に2型糖尿病あるいは他のインスリン抵抗性を示す状態の治療薬となると考察している。

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No.229, 230の検証・解説

症例報告(担当:佐々木)
食行動異常に対するトピラマートの使用について

Q&A報告(担当:石井)

接遇研修(担当:株式会社サンキ 玖珠陽子氏)


第110回 平成27年1月17日(参加者:12名)
論文紹介(担当:落合)
Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota
Nature. 2014 Oct;9;514(7521):181-6 
<論文内容>
人工甘味料は、世界中で大量に使われている食品添加物である。しかし、人工甘味料は、安全性、有益性については科学的な裏付けが乏しく、議論の余地がある。この実験において、人人工甘味料(サッカリン)は、腸内細菌叢の細菌バランスの変化、それに基づく宿主の代謝への影響を介して耐糖能異常を引き起こすことを証明した。今回のデータは、人工甘味料の大量摂取に関して、再評価を求めるものである。

Drug Safety Update(担当:松田)
No.227, 228の検証・解説

症例報告(担当:後藤)
ピロリ菌3次除菌に対する処方の検討

Q&A報告(担当:石井)

ヒヤリ・ハット報告(担当:後藤)

副作用報告(担当:宮本)

セミナー(担当:前原)
CYP2J2が関与する相互作用


第109回 平成26年11月1日(参加者:13名)
論文紹介(担当:嶋本)
Sittuin-1-Mediated Cellular Metabolic Memory of High Glicose via the LKB1/AMPK/ROS Pathway and Theraputic Effects of MetforminDiabetes. 2012 Jan;61(1):217-28 
<論文内容>
細胞代謝記憶は糖尿病性の微小血管および大血管合併症を引き起こすが、その根底のメカニズムは不明のままである。今回の研究では、この現象におけるSIRT1とメトホルミンの重要な役割を示した。SIRT1は高血糖によって引き起こされる「細胞代謝記憶」に抵抗性を与えることができ、メトホルミンはvivoにおいても高血糖ストレス記憶を抑制できた。メトホルミンはSIRT1を活性することでLKB1/AMPK/ROS/PARP経路を介して細胞の炎症とアポトーシスを抑制することができた。これらのことは、SIRT1が高血糖誘発性細胞代謝記憶改善の治療的ターゲットになる可能性を提供し、メトホルミンが血糖降下作用の他にも糖尿病合併症の進展において有益な効果を与える可能性を示唆した。

Drug Safety Update(担当:佐々木)
No.226の検証・解説

症例報告(担当:松田)
本態性振戦に対する処方の検討

Q&A報告(担当:石井)

ヒヤリ・ハット報告(担当:前原)


第108回 平成26年9月13日
論文(担当:石井)
Nrf2 induces cisplatin resistance through activation of autophagy in ovarian carcinoma
Int J Clin Exp Pathol 2014;7(4):1502-1513 
<内容>
卵巣癌細胞におけるシスプラチン抵抗性は治療に影響を与える大きな問題である。このメカニズムは、核内転写因子Nrf2の過剰活性化や過剰発現により、オートファジー発現が過剰とされていることに起因する。抵抗性卵巣癌細胞A2780cpを調べたところ、オートファジーでAtg3、Atg6、Atg12のアップレギュレートが確認できた。Nrf2活性化によるオートファジーはシスプラチン抵抗性を引き起こす新しい中心的役割を担っている。

Drug Safety Update(担当:後藤、新穂)
No.224, 225の検証

症例報告(担当:杉岡)
本態性振戦に対する処方の検討

Q&A報告(担当:石井)

ヒヤリ・ハット報告(担当:田上)

セミナー(担当:後藤)
副交感神経系用薬が関与する薬力学的相互作用について


第107回 平成26年6月28日
論文(担当:宮本)
The effect of peroxisome proliferator-activated receptor-γ ligands on in vitro and in vivo models of COPD
Eur Respir J 2014;43:409-420 
<内容>
副腎皮質ステロイドはCOPD治療薬として用いられているが、重症患者に対する効果は限定的である。この論文では、肺胞マクロファージにも発現しているPPARγに注目し、in vitroにおいてLPSで刺激したCOPD患者の肺胞マクロファージを用いてPPARγリガンドの抗炎症効果を調べている。PPARγリガンドのロシグリタゾンは、デキサメタゾンにみられるサイトカイン産生を抑制するだけでなく、マクロファージM2遺伝子の発現を促進し、アポトーシス好中球の貪食作用を増強させた。さらに、in vivoでも経口または鼻腔内投与されたPPARγリガンドが、ステロイド抵抗性肺炎マウスモデルの気道における好中球増加を抑制した。このように、PPARγリガンドが新たなCOPD治療薬となりうることが示され、懸念される副作用を最少限にするためには吸入投与が1つの方法になるとしている。

Drug Safety Update(担当:田上)
No.222の検証

症例報告(担当:前原)
ランソプラゾールによるcollagenous coltis(CC)

セミナー1(担当:石井)
アルコールが関与する薬力学的相互作用

薬局製剤(担当:落合)

ヒヤリ・ハット(担当:新穂)


第106回 平成26年5月10日
論文(担当:後藤)
Sema2A regulates bone-mass accrual through sensory innervation
Nature Vol497 23 May 2013 
<内容>
軸索ガイダンス因子セマフォリン3Aは、免疫制御、血管新生あるいは癌形成などの機能により様々な疾患に関与する。セマフォリン3Aは骨芽細胞および破骨細胞にも発現しており、これまでに局所的に骨代謝を制御することが報告されている。この論文においても、マウスを用いたin vitro実験では従来の報告と同様にセマフォリン3Aは骨芽細胞の分化を促進し、破骨細胞の分化を抑制した。しかしながら、全身のセマフォリン3A KOマウスとともに、骨芽細胞あるいは神経細胞のセマフォリン3Aを特異的にKOさせたマウスを作製し骨密度を調べたin vivo実験を通じて、セマフォリン3Aは骨芽細胞に直接作用するのではなく、感覚神経の骨への侵入を調節することにより間接的に骨代謝を制御していることを初めて明らかにした。

Drug Safety Update(担当:落合)
No.220, 221の検証

症例報告(担当:石井)
全身性エリテマトーデスの患者

セミナー1(担当:嶋本)
交感神経系の副作用

セミナー2(担当:田上)
個別指導

セミナー3(担当:増田)
医療・介護制度改革について(2025年問題)


第105回 平成26年3月29日
論文(担当:亀谷)
Cytochrome P450 2J2 is Protective against Global Cerebral ischemian in Transgenic MiceProstaglandins Other Lipid Mediat.2012 December; 99(0):68-78
<内容>
P450エポキシゲナーゼによるアラキドン酸代謝物(EETs)については、これまでに降圧作用、心筋細胞の保護作用、あるいは内皮細胞の炎症及びアポトーシスの抑制作用などが報告されている。ヒトにおいてEETsを発現させるCYP分子種は主にCYP2J2であり、この論文では血管内皮細胞にCYP2J2を過剰発現させたマウスにおいて、脳虚血-再灌流処置後の脳内の変化を調べている。その結果、対照と比較して脳内のEETs発現量は増加し、梗塞サイズの縮小および神経細胞のアポトーシス減少がみられた。その過程には、生存促進性シグナルの活性化、アポトーシス抑制物質の生成促進などの関与が示されたが、不明な点も多い。脳傷害抑制メカニズムについては、さらなる検討が必要とされるが、今後のCYP2J2及びアラキドン酸代謝物を活用した脳卒中治療の可能性が示された。


第104回 平成26年2月22日
論文(担当:杉岡)
Biguanides suppress hepatic glucagon signaling by decreasing production of cyclic AMP
Nature. 2013 February 14;494(7436):256-260
<内容>
ビグアナイドの作用機序は未だ十分に解明されていない。これまでメトホルミンがAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)の活性化を介して肝糖新生を抑制するという説が提唱されてきが、近年、AMPK欠損マウスでもメトホルミンの作用が見られるといった報告があった。そこで筆者らは別機序―グルカゴンシグナルを介する可能性を検討した。この実験により、メトホルミンが細胞のミトコンドリアに働きAMPを増加させ、AC(アデニル酸シクラーゼ)を阻害することにより、グルカゴンによるcAMP産生、PKA(プロテインキナーゼA)活性化、PKA標的タンパク質のリン酸化を阻害して肝糖新生を抑制するという新機序が推察された。ビグアナイドがcAMP産生低下を介して肝グルカゴンシグナルを抑制する事は、2型糖尿病治療の新たなアプローチとなる事が示唆された。

Drug Safety Update(担当:前原)
No.219の検証

症例報告(担当:宮本)
高山病の予防にダイアモックス

ヒヤリ・ハット報告(担当:嶋本)


第103回 平成26年1月18日
論文(担当:田上)
Discover and Characterization of Novel, Potent, and Selective Cytochrome P450 2J2 Inhibitors
Drug Metabolism AND Disposition 41:60-71, January 2013
<内容>
CYP2J2は小腸に主に存在し、最近になり多様な構造の薬物の代謝(初回通過効果)に関与することがわかってきた。これまでにCYP2J2の関連する薬物相互作用の臨床報告はないが、2012年の米国食品医薬品局(FDA)ガイダンスで新薬候補の代謝過程で考慮すべきCYP分子種として記載されるなど注目されており徐々に報告が増えるものと予測される。この論文では、CYP2J2の生物学的役割を検討する上で必須となるCYP2J2の阻害剤を様々な疾患の治療薬剤からスクリーニングし、その中でテルミサルタンとフルナリジンをリストアップしている。両剤のCYP2J2阻害作用は強力かつ選択的で、自らはCYP2J2の基質とはならないという点で初めての阻害剤であり、今後CYP2J2が関与する潜在的な薬物相互作用を考える上で有用な研究ツールとなることが期待される。

Drug Safety Update(担当:川﨑)
No.218の検証

症例報告(担当:田上)
透析患者のかゆみ

Q&A報告(担当:石井)


第102回 平成25年11月9日
講演(日経メディカル編集部長 大滝隆行様)
「TBM(True Based Medicine)を求めて」
〜日経DI創刊にも携わった医療専門20年超のベテラン記者が取材を通してみてきた医療の真実と理想〜

Drug Safety Update(担当:杉岡)
No.217の検証

症例報告(担当:亀谷)
食道静脈瘤患者にPPIの投与


第101回 平成25年9月7日
論文紹介(担当:落合)
Liver LXRα expression is crusial for whole body cholesterol homeostasis and reverse cholesterol transport in mice. 
The journal of Clinical Investigation. 2012;122(5):1688-1699
<内容>
LXRは重要な脂質代謝調節因子である。LXRの活性化がアテローム硬化を減少させる報告がある一方で、脂質生成を促進するとの報告もある。肝臓LXRαの機能を調査した結果、肝臓のLXR活性を回避することが心血管疾患の治療に有益である可能性が示された。

Drug Safety Update(担当:嶋本)
No.215, 216の検証

症例報告(担当:後藤)

アトピー患者における乳酸菌製剤の有効性


第100回 平成25年7月6日
講演「これからの薬局に求められること」
日経ドラッグインフォメーション記者 内海真希氏


第99回 平成25年6月29日
論文紹介(担当:嶋本)
Bile acid acutely stimulate insulin secretion of mouse β-cells via farnesoid X receptor activation and K(ATP) channel inhibition.
Diabetes., Jun;61(6):1479-89
<内容>
胆汁酸の糖代謝への影響について報告している。タウロケノデオキシコール酸Naはマウス膵島β細胞でグルコース依存的インスリン分泌を増加させるとともに、β細胞の電気的活性と細胞質内Ca2+濃度を上昇させた。これらの効果はFXR特異的リガンドを用いた実験より、FXRの活性化に起因することが判明した。さらに、胆汁酸のFXR活性化を介するインスリン分泌刺激の主なターゲットがKATPチャネルであることを初めて明らかにした。そのため、膵島β細胞のFXRをターゲットとすることが、新たな2型糖尿病の薬物治療戦略につながると考察している。

Drug Safety Update(担当:石井)
No.214の検証

症例報告(担当:杉岡)

深在性真菌症の方への抗菌剤投与


第98回 平成25年5月11日
論文紹介(担当:石井)
Adipocyte iton regulates adiponectine and insulin sensitivity
The Journal of Clinical Investigation, July 2012, Vol.122, No10
<内容>
鉄過剰の状態は肥満のメタボリックシンドロームを有した糖尿病発生のリスク増加に寄与する。鉄が増えるとアディポネクチンを介して糖尿病を発生しやすい。それには、脂肪細胞鉄を制御している可能性が高いと考えられる。鉄を過剰に摂取させたマウスや培養脂肪細胞を用いた実験により、鉄の貯蔵はFOXO1経路の転写を抑制すること、アディポネクチンの転写を負にコントロールすることが分かった。

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No.213の検証

症例報告(担当:中尾)
アセトアミノフェン製剤による肝障害

誤投薬報告(担当:後藤)

副作用集計報告(担当:宮本)

Q&A集計報告(担当:石井)

ヒヤリ・ハット(担当:田上)


第97回 平成25年3月2日
論文紹介(担当:前原)
Metabolomic fingerprint reveals that metformin impairs one-carbon metabolism in a manner similar to the antiflolate class of chemotherapy drugs
Aging, July 2012, Vol.4, No7
<内容>
最近明らかになった糖尿病治療薬メトホルミンの抗癌作用の機序について報告している。メトホルミンは乳癌細胞内に5−ホルムイミノテトラヒドロ葉酸を過剰に蓄積させるとともにグルタチオンを減少させた。一方、メトホルミンの細胞増殖抑制効果は、ピリミジン及びプリンサルベージ経路の前駆物質チミジン及びヒポキサンチンにより抑制された。また、メトホルミンによるDNA修復タンパクであるATMキナーゼの活性化及び代謝制御因子であるAMPKの活性化作用も同様にこれら前駆物質により阻害されており、メトホルミンの抗癌作用は、ヌクレオチド合成におけるde novo経路を阻害することにより二次的にATMキナーゼ及びAMPKの活性化が起きることによると考察している。

Drug Safety Update(担当:宮本)
No.212の検証

症例報告(担当:落合)
当帰四逆加呉茱萸生姜湯の著効例

誤投薬報告(担当:杉岡)


第96回 平成25年2月2日
論文紹介(担当:中尾)
Site-Directed Mutagenesis of Aldehyde Dehydrogenase-2 Suggests Three Distinct Pathway of Nitroglycerin Biotransformation
Molecular Pharmacology 2011 vol.80 no.2 258-266
<内容>
ALDH2のCys301、Cys303およびGlu268のそれぞれあるいは組み合わせたミュータントを作製して、ALDH2触媒によるニトログリセリンの生物活性の複雑な機序を調べている。実験結果から、著者はALDH2がニトログリセリンの3つの生物活性経路を触媒し、NO生成経路はそのうちの1つであること、同時に、ニトログリセリンの脱ニトロ化反応経路はNO生成およびALDH2不活化反応の経路とは異なることを推測している。この報告は、耐性が問題となっているニトログリセリンに代わる新たな血管拡張剤をデザインするうえでも重要なものと考えられる。

Drug Safety Update(担当:後藤)
No.211の検証

症例報告(担当:前原)
神経調節性失神の患者

誤投薬報告(担当:石井)

副作用集計の報告(担当:宮本)


第95回 平成24年11月10日
論文紹介(担当:宮本)
PPARγ agonist Induce a White-to-Brown Fat Conversion through Stabilization of PDRM16 Protein
Cell Metabolism 15, 395-404, March 7, 2012
<内容>
エネルギーを消費し、熱を産生する褐色脂肪細胞組織の肥満抑制効果が注目されている。PPARγのリガンドの中には白色脂肪細胞の褐色脂肪細胞への分化を誘導するものが存在するが、この論文ではその分子機構について調べている。白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への分化を制御する主要なタンパクであるPRDM16はPPARγの完全アゴニストと協調してその分化を誘導した。これにはPPARγアゴニストによるユビキチン−プロテアソーム系を介するPRDM16分解の抑制が関与しているため、今後 PRDM16を安定化させる薬剤の開発が肥満や糖尿病の新たな治療につながるものと期待される。

Drug Safety Update(担当:田上)
No.210の検証

症例報告(担当:石井)
神経調節性失神の患者

誤投薬報告(担当:宮本)

DIBOXの解説(担当:後藤)
薬剤誘発性の葉酸欠乏について

日経DI記者内海氏による取材


第94回 平成24年9月29日
論文紹介(担当:後藤)
Vitamin E decreases bone mass by stimulating osteoclast fusion.
Nature Medicine 18, 589-594(2012) .
<内容>
抗酸化作用がありサプリメントとしても人気の高いビタミンEは、脂溶性ビタミンの中で唯一、骨代謝に与える影響がこれまでに明らかになっていなかった。著者らはαトコフェロール輸送タンパク欠損マウスでは骨密度が上昇することを見出し、それが血中のαトコフェロール濃度に依存することを明らかにした。更に、破骨細胞を用いたin vitro 実験の結果も踏まえて、αトコフェロールが、p38MAPキナーゼのリン酸化を介して転写因子Miftを活性化し、活性化したMiftがTm7sf4(DC-STAMPをコードする遺伝子)のプロモーター領域に直接結合し、破骨細胞の融合に必要なタンパク質(DC-STAMP)の生成を促進することで破骨細胞の融合が促され、骨の吸収が亢進し骨量が減少することを示した。

Drug Safety Update(担当:落合)
No.209の検証

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:前原)


第93回 平成24年8月25日
論文紹介(担当:亀谷)
ApoE-directed therapeutics rapidly clear β-amyloid and reverse deficits in AD mouse models.
Science. 2012 Mar 23;335(6075):1503-6. Epub 2012 Feb 9.
<内容>
アルツハイマー病の一因には、脳内アミロイドβ(Aβ)のクリアランス障害がある。通常、アポリポ蛋白E(ApoE)を介してAβのクリアランスが進むとされており、ApoEの発現は核内転写因子であるレチノイドX受容体(RXR)を含むヘテロ二量体(PPARγ/RXRおよびLXR/RXR)を介して制御されている。RXRのアゴニストであるベキサロテンは、経口投与後72時間でADマウスのAβプラークを50%以上クリアランスした。この過程はApoE依存的であり、並行して認知機能、社会性および神経機能の回復もみられたことから、RXRアゴニストのAD治療薬としての有用性が示唆された。

Drug Safety Update(担当:前原)
No.207, 208,の検証

症例報告(担当:古田)
ピオグリタゾン投与により脂肪肝が改善した症例

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:田上)

新薬紹介(担当:田上)

イグザレルト錠の解説


第92回 平成24年7月7日
論文紹介(担当:杉岡)
The plant limonoid 7-oxo-deacetoxygedunin inhibits RANKL-induced osteoclastogenesis by suppressing activation of the NF-kB and MAPK pathway.
Biochemical and Biophysical Research Commnunications 415(2011)361-366
<内容>
破骨細胞は骨芽細胞とともに骨リモデリングの重要な役割を担っており、破骨細胞への分化及びその活性化の異常は骨粗鬆症などの骨減少性疾患を招く。前駆細胞から破骨細胞への分化はRANKL(receptor activator of NF-κB ligand)によって開始され、一連のシグナルカスケードを経由し、NFATc1の発現によって(正に)制御される経路が主要経路の1つと考えられている。筆者らは、マングローブの種より分離されたリモノイドである7-OG(7-oxo-deacetoxygedunin)を破骨細胞形成の強力な阻害剤として同定し、その機序として7-OGがRANKLにより刺激されたNF-κB経路とMAPK経路の両方を阻害する事でNFATc1の発現を抑制することを示した。また、RANKLによるIRF8(NFATc1発現を負に制御している転写因子)のダウンレギュレーションを7-OGが遅らせていることも一部関与しているという。このように7-OGは異常な破骨細胞形成を伴う疾患の治療薬となる可能性を有する。

Drug Safety Update(担当:中尾)
No.205, 206,の検証

症例報告(担当:田上)
体のかゆみ対するH2拮抗剤の投与について

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:中尾)

個別指導報告(担当:後藤)

新薬紹介(担当:嶋本)
アジルバ錠の解説


第91回 平成24年6月16日
論文紹介(担当:田上)
Vascular bioactivation of nitroglycerin is catalyzed by cytosolic aldehyde dehydrogenase-2.
Circ Res. 2012 Feb 3;110(3):385-93. Epub 2011 Dec 29.
<内容>
ニトログリセリン(GTN)はアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)による代謝を受けることで一酸化窒素(NO)を産生し血管拡張作用を発現することがわかっている。ALDH2は細胞内ミトコンドリアに存在すると考えられてきたが、今回の報告では、ALDH2がヒト冠状動脈においては主にサイトゾル(細胞基質)に存在しGTNの効果発現に関与することを明らかにしている。一方、血管平滑筋細胞のミトコンドリアに存在するALDH2がNO治療における耐性や副作用の発現に関与する可能性が指摘されている。

Drug Safety Update(担当:杉岡)
No.202, 203, 204の検証

症例報告(担当:亀谷)
アトルバスタチンによるHbA1cの上昇

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:亀谷、嶋本)

平成24年度調剤報酬改定の各論(担当:善本)

新薬紹介(担当:後藤)
アポカイン皮下注の解説

αグルコシダーゼ阻害剤と消化酵素剤との併用についての解説(担当:中尾)


第90回 平成24年5月12日
論文紹介(担当:落合)
Decreased extra-renal urate excretion is a common cause of hyperuricemia.
NATURE COMMUNICATION; 2012 
<内容>
従来の高尿酸血症の分類には、腎以外の尿酸排泄経路について考慮されていないことを踏まえ、この論文では尿酸排泄トランスポーターABCG2の機能障害と尿酸排泄との関係を調査している。その結果、ABCG2の機能障害が重篤な患者ほど尿酸の尿中排泄量が増加し、「尿酸産生過剰型」に分類される割合が高いことが示された。また、ABCG2ノックアウトマウスは野生型に比べ尿酸の血中濃度及び腎クリアランスが上昇した。従来の考え方では説明できないこれらの結果について著者らは、尿酸排泄に腎以外に発現するABCG2が重要な役割を果たしていると考察している。すなわち、従来の「尿酸産生過剰型」には、実は「腎外尿酸排泄低下型」が含まれており、真の「尿酸産生過剰型」と併せて新たに「腎高負荷型」と表現するべきであると提案している。

Drug Safety Update(担当:石井)
No.201の検証

症例報告(担当:後藤道)
性器カンジダ症

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:後藤)

平成24年度調剤報酬改定の概要(担当:善本)


第89回 平成24年3月3日
論文紹介(担当:嶋本)
FOXO1 Transrepresses Peroxisome Proliferator-activated Receptor γ Transactivation, Coordinating an Insulin-induced Feed-forward Response in Adipocytes.
Journal Of  Biological Chemistry. 2009 Volume 284 Nymber 18 May 1 2009

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No.200の検証

症例報告(担当:杉岡)
ステロイドの副作用と使用法

副作用集計報告(担当:古田)

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:田上,杉岡)


第88回 平成24年1月14日
論文紹介(担当:石井)
Nitrolycerin-induced endthelial dysfunction and tolerance involve adverse phosphorylation and S-Glutathionylation of endotheliol nitric oxide sythase:
beneficial effects of therapy with the AT1 receptor blocker telmisartan.
Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2011 Oct;31(10):2223-31

Drug Safety Update(担当:古田)
No.199の検証

症例報告(担当:嶋本)
変形性膝関節症に対するコンドロイチン硫酸の摂取

副作用集計報告(担当:古田)

調剤過誤,ヒヤリ・ハット報告(担当:落合)


第87回 平成23年11月26日
論文紹介(担当:中尾)
Characterization of the East Asian Variant of Aldehyde Dehydrogenase-2
THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 2010 Jan 8;285(2):943-52. 

Drug Safety Update(担当:後藤)
No.198の検証

症例報告(担当:落合)
ペニシリンアレルギー


第86回 平成23年10月1日
論文紹介(担当:古田)
Retinoic Acid Activates Monoamine Oxidase B Promoter in Human Neuronal Cells
THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY VOL.284 16735-1635. June 19. 2009 

Drug Safety Update(担当:田上)
No.197の検証

症例報告(担当:中尾)
αグルコシダーゼ阻害剤と消化酵素剤の併用


第85回 平成23年9月3日
論文紹介(担当:後藤道)
Ibuprofen is a non-competive inhibitor of the peptide transporter hPEPT1(SLC15A1): possible interactions between hPEPT1 substrates and ibuprofen
British of Journal Pharmacology (2010) 161 1793-1805

Drug Safety Update(担当:落合)
No.196の検証

症例報告(担当:石井)
三叉神経痛の病態と治療

副作用集計報告(担当:古田)


第84回 平成23年7月30日
論文紹介(担当:亀谷)
米国の疫学研究(KPNC試験:前向き調査)中間解析の結果

Drug Safety Update(担当:嶋本)
No.195の検証

症例報告(担当:古田)
抗癌剤使用時の皮膚障害、口内炎に対する治療

副作用集計報告(担当:古田)

調剤過誤報告(担当:嶋本)


第83回 平成23年7月9日
論文紹介(担当:杉岡)
A Unique P-glycoprotein interacting agent displays anticancer activity against hepatocellualar carcinoma through inhibition of GRP78 and mTOR pathway
Biochemical Pharmaclogy 81 (2011) 1136-1144.

Drug Safety Update(担当:中尾)
No.194の検証

症例報告(担当:田上)
プラザキサによる胃腸障害

副作用報告(担当:古田)


第82回 平成23年5月7日
アメリカ研修報告(担当:古田)


第81回 平成23年3月5日
論文紹介(担当:田上)
An Innate Signaling Process Suppresses Macrophage ABCA1 Expression through IRAK-1-Mediated Downregulation of Retinoic Acid Receptor α and NFATc2
MOLECULAR AND CELLULAR BIOLOGY, NOX.2009,P5989-5997

Drug Safety Update(担当:杉岡)
No.193の検証

症例報告(担当:亀谷)
しもやけの病態と治療法


第80回 平成23年2月5日
論文紹介(担当:落合)
Human SODIUM-PHOSPHATE TRANSPORTER 4 (hNPT4/SLC17A3) AS A COMMON RENAL SECRETORY PATHWAY FOR DRUGS AND URATE
JBC 2011

Drug Safety Update(担当:石井)
No.192の検証

症例報告(担当:後藤道)
・在宅患者訪問薬剤管理指導の算定について
・難治性の口内炎の治療

副作用解析(担当:古田)


第79回 平成22年11月6日
論文紹介(担当:嶋本)
FGF15/FGFR4 Integrates Growth Factor Signaling with Hepatic Bile Acid Metabolism and Insulin Action
Journal of Biological Chemistry  2009 Vol 284 Number17

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No.191の検証

症例報告(担当:杉岡)
糖尿病性神経障害適応外処方

副作用集積報告(担当:古田)


第78回 平成22年10月2日
論文紹介(担当:中尾)
The p38 SAPK is recruited to chromatin via its interaction with transcription factoers.
J Biol Chem. 2010 Aug 3.

Drug Safety Update(担当:古田)
No.190の検証

症例報告(担当:嶋本)
ジルテックによるふらつき

副作用集積報告(担当:古田)


第77回 平成22年9月4日
論文紹介(担当:古田)
Wnt/beta-Catenin Signaling Regulates Cytokine-Induced Human Inducible Nitric Oxide Synthase Expression by Inhibiting Nuclear Factor-kapaB Actibation in Cancer Cells
Cancer Res 2009;69(9):3764-71

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.189の検証

症例報告(担当:中尾)
鉄製剤による胃腸障害


第76回 平成22年7月31日
論文紹介(担当:後藤道)
Akt2 Inhibition Enable the Forkhead Transcription Factor FoxO3a To Have a Repressive Role in Estrogen Receptor α Transcriptional Activity in Breast Cancer Calls
MOLECULAR AND CELLULAR BIOLOGY, Feb.2010, p.857-870

Drug Safety Update(担当:田上)
No.188の検証

症例報告(担当:落合)
PPI長期服用の安全性について


第75回 平成22年6月19日
論文紹介(担当:亀谷)
Fatty Acid Binding Protein 5 and PPARβ/δ are Critical Mediators of EGFR-Induced Carcinoma Cell Growth
J Biol Chem. 2010 Jun 18;285(25):19106-15. Epub 2010 Apr 27.

Drug Safety Update(担当:嶋本)
No.187の検証

症例報告(担当:古田)
メトホルミンの長期投与によるビタミンB12欠乏症について


第74回 平成22年5月22日
論文紹介(担当:杉岡)
Expression of inflammatory genes induces by beta-amyloid peptides in human brain endothelial cells and Alzheimer’s brain is mediated by the JNK-AP-1 signaling pathway
Neurobiol Dis. 2009 April; 34(1):95-106

Drug Safety Update(担当:中尾)
No.186の検証

症例報告(担当:田上)
男性更年期症状について


第73回 平成22年4月3日
論文紹介(担当:田上)
Interleukin(IL)-23-p19 expression induced by IL-1β in human fibroblast-like synoviocytes with rheumatoid arthritis via active nuclear factor-kB and AP-1 dependent pathway
Rheumatology 2007;46:1266-1273

Drug Safety Update(担当:落合)
No.185の検証

症例報告(担当:亀谷)
加齢黄斑変性症の治療と病態


第72回 平成22年2月6日
論文紹介 (担当:嶋本)
Reciprocal regulation of the bile acid-activated receptor FXR and the interferon-γ-STAT1 pathway in macrophages
Biochimica et Biophysica Acta 1792 (2009) 564-573

Drug Safety Update(担当:杉岡)
No184の検証

症例報告(担当:後藤道)
フェニトインによる肝機能異常とその対処


第71回 平成22年1月16日
論文紹介 (担当:中尾)
Role of Oxidant Stress on AT1 Receptor Expression in Neurons of Rabbits With Heart Failure and in Cultured Neurons
Circulation Research. 2008;103:186

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No183の検証

症例報告(担当:杉岡)
慢性関節リウマチの治療(メトトレキサートによる治療)


第70回
論文紹介 (担当:落合)
Prostaglandin E2 Regulates Tumor Angiogenesis in Prostate Cancer
Cancer Res 2008; 68(19). October 1 , 2008

Drug Safety Update(担当:古田)
No182の検証

症例報告(担当:嶋本、中尾)
慢性膀胱炎における抗菌剤の長期投与
痴呆症患者における栄養管理


第69回
論文紹介 (担当:古田)
Role of COX-2 in epithelial-stromal cell interactions and progression of ductal carcinoma in situ of the breast
PNAS, 3372-3377, March3, 2009 vol.106, No.9

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No181の検証

セミナー(担当:中尾)
ビタミンB12の体内動態・薬理作用


第68回
論文紹介 (担当:落合)
Mechanism of inhibitiory effect of atorvastatin on resistin expression induced by tumor necrosis factor-α in macrophages
Journal of Biomedical Science 2009

Drug Safety Update(担当:杉岡、中尾、嶋本)
No.178, No.179, No180の検証


第67回
論文紹介 (担当:後藤道)
Comarison of PPAR δ and PPARγ in inhibiting the pro-inflammatory effects of C-reactive protein in endothelial cells
Int J Cardiol. 2009 Apr 21.

Drug Safety Update(担当:田上)
No.177の検証

症例報告(担当:亀谷)
アクトスによる浮腫


第66回
論文紹介(担当:亀谷)
Peroxisome proliferator-activated receptor β stimulation induces rapid cardiac growth and angiogenesis via direct activation of calcineurin
Cardiovascular Research, 2009

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.176の検証

症例報告(担当:古田)
肝臓癌の再発予防におけるモービックとプロマックDの作用について


第65回
論文紹介 (担当:石井)
Activation of peroxisome proriferator-activated receptor gamma inhibits endothelin-1-induced cardiac hypertrophy via the calcineurin/NFAT signaling pathway
Mol Cell Biochem (2008) 317;189-196

Drug Safety Update(担当:亀谷)
No.175の検証

症例報告(担当:田上)
アンカアロンによる甲状腺機能異常?

セミナー(担当:古田)
薬剤性肝機能障害について


第64回
論文紹介 (担当:杉岡)
Azole antimycotics differentially affect rifampicin-induced pregnane X receptor-mediated CYP3A4 gene expression. 
Drug Metab Dispos. 2008 Feb;36(2):339-48. Epub 2007 Nov 12. 

Drug Safety Update(担当:石井)
No.174の検証

症例報告(担当:落合)
C型肝炎治療におけるスタチン製剤、EPA製剤、ビスホスホネート製剤の役割

セミナー(担当:後藤道)
認知症の病態とその治療


第63回
論文紹介(担当:田上)
Crude Cacao Theobroma cacao Extract Rreduces Mutagenicity Induced by Benzo[a]pyrene Through Inhibition of CYP1A Activity In Vitro
phytother.Res 2009

セミナー(担当:杉山)
パーキンソン病の病態と薬物治療


第62回
論文紹介(担当:古田)
Telmisartan inhibits advanced glycation end products (AGEs)-elicited endothelial cell injury by suppressing AGE receptor (RAGE) expression via peroxisome proliferator-activated receptor-gammaactivation.
Protein Pept Lett. 2008;15(8):850-3.

Drug Safety Update(担当:落合)
No.173の検証

症例報告(担当:後藤道)
ジギタリス中毒?ジギトキシンの相互作用

セミナー(担当:石井)
甲状腺疾患


第61回
論文紹介(担当:落合)
Eicosapentaenoic acid inhibits interleukin-6 production in interleukin-1beta-stimulated C6 glioma cells through peroxisome proliferator-activated receptor-gamma.
Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids. 2008 Jul-Aug;79(1-2):59-65.

Drug Safety Update(担当:古田)
No.172の検証

症例報告(担当:杉岡)
クラリチンによるめまい
ピレマインによる倦怠感


第60回
論文紹介(担当:後藤道)
Inflammatory pathway are activated during cardiomyocyte hypertrophy and attenuated by PPARα and PPARδ

Drug Safety Update(担当:杉岡)
No.171の検証

症例報告(担当:古田)
ピロリ除菌の患者

セミナー(担当:田上)
緑内障の病態と薬物治療


第59回
論文紹介(担当:亀谷)
Insulin therapy restores impaired function and expression of P-glycoprotein in blood-brain barrier of experimental diabetes
Biochem Pharmacol. 2008 Apr 15;75(8):1649-58

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.170の検証

症例報告(担当:田上)
アンカロンによる間質性肺炎の疑い

セミナー(担当:後藤道)
うつ病


第58回
論文紹介(担当:石井)
Retinoids induce cytocrome P450 3A4 through RXR/VDR-mediated pathway
Biochem Pharmacol. 2008 Jun 1;75(11):2204-13

Drug Safety Update (担当:田上)
No.169の検証

症例報告(担当:落合)
ベンゾジアゼピン系の多剤併用について


第57回
論文紹介(担当:田上)
Oseltamivir (Tamiflu) efflux transport at the blood-brain barrier via P-glycoprotein.
Drug Metab Dispos. 2008 Jan;36(1):6-9.

Drug Safety Update(担当:落合)
No.167, No.168の検証

症例報告(担当:後藤道)
フロリードゲルの併用禁忌について

セミナー(担当:亀谷)
消化性潰瘍


第56回
論文紹介(担当:落合)
Sever arrhythmia as a result of the interaction of cetirizine and pilsicainide in a patient with renal insufficiency: First case presentation showing competition for excretion via renal multidrug resistance protein 1 and organic cation transporter 2
Clinical Pharmacol Ther 2006; 79:389-96

Disparity between angiographic regression and clinical event rates with hydrophobic statins
THE LANCET 2002; 359: 2195-98

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.165, No.166の検証

症例報告(担当:石井)
クラバモックス小児用ドライシロップの服用法について


第55回
論文紹介(担当:後藤道)
Rifampin induces alteration in mycophenolic acid glucuronidation and elimination: Implicatins for drug exposure in renal allograft recipients
Clinical Pharamacology and Therapeutics 2006

Drug Safetu Update(担当:石井)No.163, No.164の検証

症例報告(担当:亀谷、田上)
低用量ピルと抗菌剤の使用についてセララとカリウム製剤の併用について


第54回
論文紹介(担当:亀谷)
Phenobarubital suppresses vitamin D3 25-hydroxylase expression: a potential new mechanism for drug-induced osteomalacia
Biochemical and Biophysical Research Communications 357 (2007) 603-607

Drug Safety Update(担当:田上)
No.161, No.162の検証

症例報告(担当:落合)
アシノンによる胃腸障害


第53回
論文紹介(担当:石井)
Intestinal and Hepatic CYP3A4 Catalyze Hydroxylation of 1,25-Dihydroxyvitamin D3: Implications for Drug-Induced Osteomalacia
MOLECULAR PHARMACOLOGY Vol. 69, No. 1 56-65, 2006

Drug Safety Update(担当:亀谷、落合)
No.159, No.160の検証

症例報告(担当:後藤道)
レストレスレッグ症候群の患者


第52回
論文紹介(担当:田上)
Role of NF-κB in Regulation of PXR-mediated Gene Expression
THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY, VOL.281, NO.26, 17882-17889, 2006

Drug Safety Update(担当:後藤道、落合)
No.157, No.158の検証

症例報告(担当:石井)
H2ブロッカーによる石灰性沈着性腱板炎の治療

セミナー(担当:杉山)
アシドーシスとアルカローシス


第51回
論文紹介(担当:落合)
Valpronic acid induces CYP3A4 and MDR1 gene expression by activation of constitutive androstane receptor and pregnane X receptor pathways
Drug Metabolism and Dispositoin, Vol.35, No.7, 1032-1041, 2007

Drug Safety Update(担当:石井)
No.155, No.156の検証

症例報告(担当:田上)
ワーファリンの服用についてー疾患別割合ー


第50回
論文紹介(担当:後藤道)
Cyclosporin A, but not Tacrolims, inhibits the bilary excretion of mycophenolic acid glucuronide pssibly mediated by multidrug resistance-associated protein 2 in rats
The Journal of pharmacology and experimental therapeutics, Vol.309, No.3, 1029-1035, 2004

Drug Safety Update(担当:田上、杉山)
No.152, No.153, No.154の検証


第49回
論文紹介(担当:石井)
Inhibition of drug metabolism by blocking the activation of nuclear receptors by ketoconazole
Oncogene. 2007 Jan 11;26(2):258-68.

Activated pregnolone X-receptor is atarget for ketoconazole and its analogs
Clin Cancer Res. 2007 Apr 15;13(8):2488-95.

Drug Safety Update(担当:吉竹)
No.150の検証

症例報告(担当:落合)
重度の食物アレルギーの患者

セミナー(担当:杉山)
ゼチーアとトランスポーター


第48回
論文紹介(担当:田上)
Role of CYP3A4 in the regulation of the aryl hydrocarbon receptor by omeprazole sulphide
Cellular Signalling 18 (2006) 740-750, 2005

Drug Safety Update(担当:落合)
No.151の検証

症例報告(担当:後藤道)
アモキサンによる筋肉障害(ミオパチー)?

セミナー(担当:杉山)
脂質異常症(高脂血症)の病態と服薬指導


第47回
論文紹介(担当:落合)
Effect of statin on the adipocyte maturation and expression of glucose transporter 4 (SLC2A4): implication in glycaemic control
Diabetologia. 2006 Aug;49(8):1881-92. 

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.149の検証

症例報告(担当:田上)
抗不整脈剤による低血糖

セミナー(担当:杉山)
高尿酸血症の病態と服薬指導


第46回
論文紹介(担当:吉竹)
Induction of hepatic transportes multidrug resistance-associated proteins (Mrp3) and 4 by Clofibrate is regulated by peroxisome proliferator-activated receptor α
The Journal of Pharmacology and experimental therapeutics, Vol.317, No.2 537-545, 2006

Drug Safety Update(担当:田上、石井)
No.147とNo.148の検証

症例報告(担当:石井)
プルーンとメキシチールの同時服用で薬効低下?

セミナー(担当:杉山)
花粉症の病態と服薬指導


第45回
論文紹介(担当:後藤)
Molecular Characterization of New Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor γ Modulators With Angiotensin Receptor Blocking Activity
DIABETES, Vol.54, December 2005

Drug Safety Update(担当:杉山)
No.146

症例報告(担当:落合)
下剤性結腸症候群

セミナー(担当:杉山)
骨粗鬆症の病態と治療、服薬指導について。
アデノシンについて。


第44回
論文紹介(担当:石井)
Comparative Effects of Fibrates on Drug Metabolizing Enzymes in Human Hepatocytes
Pharmaceutical Research, Vol.22, No.1, 71-78, 2005

Drug Safety Update(担当:落合)
No.145の検証

症例報告(担当:吉竹)
進行性腎癌に対するI-CCA療法について


第43回
論文紹介(担当:田上)
Role of The Nuclear Receptor Pregnane X Receptor in Acetaminophen Hepatotoxicity
Drug Metabolism AND Disposition, Vol.33, No.12, 1827-1836, 2007

 症例報告(担当:後藤道)
ミルタックスによる光線過敏症の症例

セミナー(担当:杉山)
血小板凝集についてのまとめ


第42回
論文紹介(担当:杉山)
Mehcanism of the drug interaction between valpronic acid and carbapenem antibiotics in monkeys and rats
Drug Metabolism and Disposition, Vol.32, No.12, 1383-1391, 2004

Drug Safety Update(担当:後藤道)
No.144の検証

症例報告(担当:石井)
ドグマチールによる体重増加


第41回
論文紹介(担当:落合)
Concetration dependenccy of modulator effect of amlodipine on P-glycoprotein efflux activity of doxorubicin – a comparison with tamoxifen
Journal of Pharmacy and Pharmacology, 2004

Drug Safety Update(担当:石井)
No.143の検証

症例報告(担当:田上)
味覚異常

セミナー(担当:杉山)
水虫の病態と服薬指導


第40回
論文紹介(担当:中村)
Interaction of Sulfaphenazole Derivatives with Human Liver Cytochromes P450 2C: Molecular Origin of the Specific Inhibition Effects of Sulfaphenazole on CYP 2C9 and Consequences for the Sybstrate Binding Site Topology of CYP 2C9
Biochemistry, 1996, 35, 16205-16212

Drug Safety Update(担当:田上)
No.142の検証

症例報告(担当:落合)
NSAIDs、抗ヒスタミン剤の多剤併用について

セミナー(担当:杉山)
消化管内pHの変化について
PPIとH2拮抗剤の違いについて


第39回
論文紹介(担当:後藤道)
Ticlopidine as a Selective Mechanism-Based Inhibitior of Human Cytchrome P450 2C19
Biochemistry 2001, 40, 12112-12122

Drug Safety Update(担当:落合)
No.141の検証

症例報告(担当:中村)
自己免疫性肝障害の患者

セミナー(担当:杉山)
抗ウイルス剤の作用、相互作用、副作用のまとめ


第38回
論文紹介(担当:杉山)
Molecular identification of a renal urate-anion exchanger that regulates blood urate levels
Nature Vol.417  2002 447-451


第37回
論文紹介(担当:落合)
Colchicine Down-Regulates Cytchrome P450 2B6, 2C8, 2C9, and 3A4 in Human Hepatocytes by Affecting Their Glucocorticoid Receptor-Mediated Regulation

Molecular Pharmacology,Vol.64, No.1, 160-169, 2003

症例報告(担当:後藤道)
低血糖


第36回
論文紹介(担当:田上)
The role of hepatocyte RXRα in xenobiotic-sensing nuclear receptor-mediated pathways
European Journal of Pharmaceutical Sciences, Vol.15, 89-96, 2002

症例報告(担当:落合)
フルタイドによる嗄声

セミナー(担当:杉山)
CYP3A4 induction by drugs: correlation between a Pregnane X Receptor reprter gene assay and CYP3A4 Expression in human hepatocytes
Drug metabolism and Pharmacokinetics, Vol.30, No.7, 795-804, 2002


第35回
論文紹介(担当:後藤道)
Effects of grapefruit juice on the multidrug transporter P-glycoprotein in the human proximal tubular cell line HK-2
Life Siences, 76, 2004, 293-302

症例報告(担当:吉竹)
ガスターによる女性化乳房

セミナー(担当:杉山)
GPCR系によるGタンパク質活性化と脱感作機構
薬物による代謝酵素の誘導機構


第34回
論文紹介(担当:落合)
Levothyroxine up-regulates p-glycoprotein independent of the pregnane x receptor
Drug metabolism and Disposition, Vol32, No.8, 779-782, 2004

症例報告(担当:後藤道)
コンプライアンス

セミナー(担当:杉山)
エンドセリンについて


第33回
論文紹介(担当:中村)
Erythromycin Suppresses the expression of cyclooxygenase-2 in rheumatoid synovial cells
The Journal of reumatology, Vol.31, Vo.3, 436-441, 2004

症例報告(担当:落合)
アシノンによるミオパチー

セミナー(担当:杉山)
Gタンパク質共役受容体について


第32回 2005年6月4日
論文紹介(担当:中村)
Angiotensin type 1 receptor blockers induce peroxisome proliferator-activated receptor-γactivity
Circulation. 2004 May 4;109(17):2054-7. 

Drug Safety Update(担当:落合)
No.131の検証

症例報告(担当:後藤道)
ARBによる副作用:咳

セミナー(担当:杉山)
最近の話題;メタボリックシンドローム(代謝異常症候群)


第31回 2005年4月30日
論文紹介(担当:落合)
The impact of p-glycoprotein on the disposition of drugs targeted for indications of the central nervous system: evaluation using the MDR1A/1B knockout mouse model
Drug Metabolism Disposition, 2005, Vol.33, No.1, 165-174

症例報告(担当:後藤道)
肝チトクロームP450酵素阻害が関与する相互作用

セミナー(担当:杉山)
COX2阻害剤(長期投与)による心血管系障害


第30回 2004年12月4日
論文紹介(担当:後藤洋)
Studies on intestinal absorption of sulpride (3): Intestinal absorption of sulpiride in rats
Biol. Pharm. Bull, 27 (1), 77-81 , 2004

セミナー(担当:杉山)
アルコールとアセトアミノフェンによる肝障害のメカニズム


第29回 2004年10月30日
論文紹介(担当:落合)
Dynamics of cytochrome P4502E1 activity in man : induction by ethanol and disappearance during withdrawal phase
J Hepatol. 2002 Jan;36(1):47-52

症例報告(担当:後藤道)
ニューロタンによる視覚異常

セミナー(担当:杉山)
免疫(基礎)


第28回 2004年10月2日
論文紹介(担当:後藤道)
Fluvoxamine drastically increases concentrations and effects of tizanidine: A potentially hazardous interactionClin, Pharmacol. Ther., 75, No.4, 331-341, 2004

Drug Safety Update(担当:落合)
No.127、No.128の検証

セミナー(担当:杉山)
ラミシールのCYP450代謝酵素と阻害


第27回 2004年9月4日
論文紹介(担当:落合)
Metabolism of irinotecan (CPT-11) by human hepatic microsomes; participation of cytochrome P-450 3A and drug interactions
Cancer Res. 1998 Feb 1;58(3):468-72

セミナー(担当:杉山)
レプチン(末梢の栄養状態のセンサーとしてその情報を中枢に伝達し、体脂肪量を一定に保つ)


第26回 2004年7月10日
論文紹介(担当:後藤洋)
Interaction of antiepiletic drugs with human p-glycoprotein in vitro
J Pharmacol Exp Ther. 2003 Oct;307(1):262-7.

Drug Safety Update(担当:落合)
No.122、No.123の検証


第25回 2004年1月10日
論文紹介(担当:落合)
Fruit juices inhibit organic anion transporting polypeptide-mediated drug uptake to decrease the oral availabilitiy of fexofenadine
Clin Pharmacol Ther, 2002, 71, 11-20,

 症例報告(担当:後藤洋)


第24回 2003年12月6日
論文紹介(担当:後藤洋)
A Novel Human Hepatic Organic Anion Transporting Polypeptide (OATP2)
The Journal of biological chemistry, 1999, Vol.274, No.52, 3761-3768
 

セミナー(担当:杉山)
薬物トランスポーター(能動輸送)


第23回 2003年11月8日
論文紹介(担当:占部)
A common p-glycoprotein polymorphism is associated with nortriptyline-induced postural hypotension in patients treated for major depression
The pharmacogenomics journal, 2002, 191-196
 

症例報告(担当:後藤洋)
難治性の便秘


第22回 2003年9月6日
症例報告(担当:落合)
脊髄小脳変性症


第21回 2003年8月2日
論文紹介(担当:落合)
Salicylate Enhances Necrosis and Apotosis Mediated by the Mitochondrial Permeability Trasition
Toxicological sciences, 2003

 症例報告(担当:後藤洋)
ジスキネジア


第20回 2003年7月5日
Drug Safety Update(担当:落合)
No.116の検証

症例報告(担当:占部)
PPIとH2ブロッカーの同時処方


第19回 2003年6月7日
論文紹介(担当:占部)
Valpromide increases the plasma concentrations of amitriptyline and its metabolite nortriptyline in depressive patients
Therapeutic Drug Monitoring, 1988,

 症例報告(担当:落合)
スターシス著効例の患者


第18回 2003年4月19日
論文紹介(担当:落合)
Prospects for combining hormonal and nonhormonal growth factor inhibition.
Clin Cancer Res. 2001 Dec;7 


第17回 2003年3月1日
論文紹介(担当:後藤洋)
The risk of obesity and the Trp64Arg polymorphism of the β3-adrenergic receptor: Effect modification by Age
Ann Nutr Metab. 2002;46(3-4):152-8.

症例報告(担当:落合)
スタチンによるミオパチー


第16回 2003年2月1日
論文(担当:磯部)
Antidepressants enhance glucocorticoid receptor function in vitro by modulating the membrane sterid trasporters
British Journal of Pharmacology, 2001, 134, 1335-1343


第15回 2002年12月7日
論文紹介(担当:落合)
Antitumor effect and potentiation of cytotoxic drugs activity in human cancer cells by ZD-1839 (Iressa), an epidermal growth factor receptor-selective tyrosine kinase inhibitor
Clin Cancer Res. 2000 May;6(5):2053-63.


第14回 2002年11月2日
論文紹介(担当:後藤洋)
Evaluation of the interaction of loratadine and desloratadine with P-glycoprotein
Drug metabolism and dispsition, Vol.29, No.8, 1080-1083, 2001

セミナー(担当:杉山)
話題;不整脈の遺伝子治療は可能か?ー甲状腺ホルモン受容体の心筋への導入ー


第13回 2002年9月28日
論文紹介(担当:磯部)
Evidence for angiotensin 2 type 2 receptor-mediated cardiac myocyte enlargement during in vivo pressure overload
J Clin Invest. 2000 Aug;106(3):R25-9.

Drug Safety Update(担当:落合)
No.118の検証

症例報告(担当:落合)
プレドニン長期投与の影響


第12回 2002年8月31日
論文紹介(担当:落合)
Involvement of δ1-opioid receptors in the antinociceptive effects of mexiletine in mice
Neuroscience Letters 196 (1995) 169-172

症例報告(担当:後藤洋)
帯状疱疹後神経痛に対するトリプタノールの効果


第11回 2002年8月3日
論文紹介(担当:後藤洋)
Panipenem, a carbapenem antibiotic, enhances the glucuronidation of intravenously administered valpronic acid in rats
Drug Metab Dispos. 2000 Dec;28(12):1484-6.


第10回 2002年7月6日
論文紹介(担当:磯部)
Insulin and leptin levels in patients with schizaphrenia or related psychoses – a comparison between different antipsychotic agents
Psychopharmacology, 2001, 154, 205-212

セミナー(担当:杉山)
肥満について(脂肪組織と脂肪細胞)

症例報告(担当:落合)
クラビットによる薬疹


第9回 2002年6月15日
論文紹介(担当:谷本)
Cyclooxygenase inhibitors and the antiplatelet effects of asprin
N Engl J Med, 2001, 345, 1809-1817


第8回 2002年5月11日
論文紹介(担当:落合)
Randomised, double-blind, placebo-controlled trial of pindolol in combination with fluoxetine antidepressant treatment
The Lancet, Vol.349, 1997

セミナー(担当:杉山)
振戦


第7回 2002年3月2日
論文紹介(担当:磯部)
Effect of cigarette smoking on fluvoxamine pharmacokinetics in humans
Clin Pharmacol Ther. 1995 Oct;58(4):399-403

セミナー(担当:杉山)
インターフェロンとリバビリンの併用療法

症例報告(担当:落合)
糖尿病性末梢神経障害とメキシチール


第6回 2002年2月2日
論文紹介(担当:谷本)
A Drug Interaction Between Zafirlukast and Thepphylline
Arch Inten Med, 1998, 158, 1713-1715

症例報告(担当:後藤洋)
グラマリールの副作用

セミナー(担当:杉山)
肺ガンにおけるCOX-2の過剰発現


第5回 2001年12月1日
論文紹介(担当:落合)
Peroxisome Proliferator-activated Receptor α and γ Are Activated by indomethacin and Other Non-steriodal Anti-inflammatory Drugs
The Journal of biological chemistry, 1997, vol.272, No.6, 3406-3410

セミナー(担当:杉山)
核内受容体(PPAR)の生理機能


第4回 2001年10月27日
論文紹介(担当:磯部)
Dihydroergotamine and sumatriptan attenuate levels of CGRP in plasma in rat superior sagittal sinus dring electrical stimulation of the trigeminal ganglion
Neuropharmacology, Vol.30, No.11, 1193-1200, 1991

症例報告(担当:落合)
緑内障

セミナー(担当:杉山)
うつ病の病因論(5-HTと関連して)


第3回 2001年9月29日
論文紹介(担当:谷本)
Esomeprazole Once Daily for 6 Months is Effective Therapy for Maintaining Healed Erosive Esophagitis and for Controlling Gastroesophageal Reflux Disease Symptoms: A Randomaized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study of Efficacy and Safety
Am J Gastroenterol. 2001 Jan;96(1):27-34

セミナー(担当:杉山)
消化管について(胃酸分泌、消化管ホルモンなど)


第2回 2001年9月1日
論文紹介(担当:落合)
Nitrogen-containing bisphosphonates inhibit the mevalonate pathway and prevent post-translational prenylation of GTP-binding proteins, including Ras. 
J Bone Miner Res. 1998 Apr;13(4):581-9.

セミナー(担当:杉山)
骨について(基礎と臨床)


第1回 2001年8月4日
論文紹介(担当:磯部)
Pssible interaction between cyclosporine and glibenclamide in posttransplant diabetic patients
The Drug Monit., 1996, Vol.18, No.5, 624-626

論文紹介(担当:杉山)
Non-steroidal anti-inflammatory drug as a pssible cause for reversible infertility
(NSAIDs長期服用時の不妊症について)